シェアを広げる中国メーカー製3G端末の実力P&T/Expo Comm China 2008(2/2 ページ)

» 2008年10月23日 15時26分 公開
[山根康宏,ITmedia]
前のページへ 1|2       

世界シェアトップ10入りを果たしたZTE

photo ZTEブース

 ZTE(中興通訊)は、主にローコストなCDMA端末で中国国内のシェアを拡大するとともに、海外事業者にも積極的にOEM製品を供給するメーカーだ。2007年は年間出荷台数1億台を突破し、世界シェア6位にまで上り詰めている。3G端末もヨーロッパの通信事業者に複数の製品を供給するほか、2008年は日本通信にHSDPAモデムが採用され、日本市場にも参入を果たした。

 ブースに展示されているモデルのうち3G対応端末の製品数こそはHuaweiほど多くないものの、ブランドとのコラボ端末などもあり、特色のある製品が目だっていた。中でも特筆すべきモデルはVodafone向けの「VF1231」。なんと、QWERTYキーボードを備えたWindows Mobile搭載のスマートフォンだ。残念ながらGSMオンリーの端末であり、3Gには対応しないものの、大手通信事業者にスマートフォン端末が採用されるほど中国メーカーも十分な力をつけてきたと見ることができる。

 このほかZTEは、中国国内向けのTD-SCDMA(中国方式の3G)端末にも力を入れており、展示会に合わせてHSDPA対応モデルを発表。中国開発のデジタルテレビ放送方式「CMMB」対応端末も他社に先駆けて投入するなど、コストだけではなく技術力の高さも大きくアピールした。

photophoto ZTEの3G対応モデルは音声端末とデータ通信端末合わせて10機種を展示(左)。“momo design”とのコラボ端末は香港Hutchison向け。HSDPAに対応し、DVB-H方式のモバイルTVチューナーを搭載する
photophoto Vodafone向けのWindows Mobileスマートフォン「VF1231」(左)。中国の3G TD-SCDMA端末はHSDPA対応やモバイルTV対応モデルを展示

OEMメーカーも3Gにシフト

photo TechFaithの3G/HSDPA端末コーナー

 OEMメーカーのTechFaithブースにも3G/HSDPA端末の特設コーナーが設けられていた。

 このうちの1つ「Ginny」シリーズは、一見すると大きな特徴がないベーシックな端末だ。しかし、WG、DG、UCという3種類ものラインアップで展開し、それぞれがW-CDMA2100MHz+GSM3バンドとGSM3バンドのデュアル待受対応、W-CDMA3バンド+GSM3バンド対応、W-CDMA2100MHz+GSM3バンドとCDMA2バンドのデュアル方式対応と、複数の通信方式に対応するのが特徴。このため、多くの通信事業者のバイヤーの目に留まる機会も多かったことだろう。

 ここまで多彩な通信方式を1つのシリーズで用意する端末は他社には少なく、やはりOEMメーカーならではといえる製品戦略である。このほか、HSDPA対応のUSBモデムながら、音声通話端末としても利用できる手のひらサイズの小型端末「Jet」や中国メーカーではおなじみのHSDPA対応モデムなども展示されており、特徴的なラインアップが注目を浴びていた。

photo 複数の通信方式をサポートする「Ginny」シリーズ
photophoto USBモデムながら音声通話もできる変わり種端末「Jet」(左)。HSDPA対応の「Flying-Angel」。黒い方はHSUPA対応モデル

山根康宏:香港在住の携帯電話研究家。一企業の香港駐在員時代に海外携帯電話に興味を持ち、2003年に独立。アジアを中心とした海外の携帯電話市場の状況や海外から見た日本の携帯電話市場についてなど、海外の視点からコラムや記事を日本のメディアに執筆するほか、コンサルティング活動も行う。携帯コレクターとしても知られ、所有する海外携帯電話の数は500台以上。


前のページへ 1|2       

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アクセストップ10

2026年06月27日 更新
  1. 「海外からの迷惑電話が解消した」との声も NTTタウンページの「詐欺対策」アプリ、累計100万ダウンロード突破 (2026年06月25日)
  2. 年会費9万9000円の価値はある? 最上位クレカ「Olive Infinite」と「Visa Infinite」の違いと持つべき人 (2026年06月25日)
  3. ソフトバンクが「今回もやる」とGalaxy S26を月額1円で販売――販売方法を早急に見直さないと撤退を迫られるメーカーも (2026年03月08日)
  4. スマホの短期解約、最長1年の「継続利用」容認で抑制へ 「お試し割」は統合 総務省が取りまとめ (2026年06月25日)
  5. 「iPhone 17e」と「iPhone 17」どちらが買いか? 2機種を使い込んで分かった“スペック表にない違い” (2026年04月29日)
  6. iPhoneそっくりなだけじゃない、コラボモデルもある「HONOR 600 Pro」 (2026年06月26日)
  7. 「実質24円」は今後も続く? スマホ残価設定は「現状維持」、残価率の一律化は「適当ではない」と総務省が評価 (2026年06月25日)
  8. 「日本は6G周波数の議論すら始まっていない」 クアルコムが抱く危機感と、AI時代の次世代通信 (2026年06月26日)
  9. ソニー「aibo」の国内販売終了 なぜ、人に愛される存在になったのか (2026年06月25日)
  10. iPadやMac値上げでiPhoneはどうなる? Apple直販は価格維持も、キャリアや量販店で値上げの動きが続く (2026年06月26日)
最新トピックスPR

過去記事カレンダー