特に今回の発表会で主役となったF-02A/F-03A/F-04Aは、富士通らしさを持ちつつ、“新しい血”や“外の文化”が多く取り込まれている。背面パネルに2インチの大型サブディスプレイを搭載することで、これまでにない個性を持たせたのがF-02Aだ。
富士通モバイルフォン事業副本部長常務理事の大谷信雄氏は、「従来のケータイは、背面パネルを着せ替えにしたりイルミネーションを内蔵したり、金属蒸着や鏡面仕上げにするなどして個性を出してきた。しかし、背面パネルをディスプレイにしてしまえば、着せ替えやイルミ、鏡面と、さまざまなものになる。背面専用のメニューを呼び出して、閉じたままメール一覧を見たりカメラ撮影も可能だ」と、F-02Aの特徴を解説。また、0.02カラットの天然ダイヤを背面パネルに埋め込んだ、F-02Aとジュエリーブランド“4℃”とのコラボモデル「4℃ Pure White」については、「ダイヤを使うなど、メーカーでは出てこないアイデア」とコラボの成果に胸を張る。また、当初は2009年1月以降の発売を予定していたが、「クリスマスシーズンに合わせて販売を前倒しすることにした。12月中旬には発売したい」(大谷氏)と述べた。
またビジネスパーソン向けのF-04Aは、ずばり“薄い防水ケータイ”をテーマに開発。富士通の持つ端末製造技術を駆使してステンレス素材とゴムパッキンを組み合わせ、スリムさと防水性を両立させた。またF-04Aの「BLUE」は、“UNITED ARROWS”とのコラボレートを果たしたモデルで、背面パネルにステンレス素材を生かすカーボン柄をあしらったほか、UNITED ARROWSが制作したオリジナルのケータイケースが付属するなど、“持つことの満足感”を満たす製品仕様となっている。
「今回は(UNITED ARROWSに)無理にお願いして、専用にケータイケースを作っていただいた。F-02Aの4℃ Pure Whiteもそうだが、端末にオリジナルグッズを付けて発売するのは富士通としても初めてのこと」(大谷氏)
富士通として初の本格的なスライドケータイとなるF-03Aは、協業関係にあった三菱電機製端末のノウハウを取り入れたモデル。中でも“タッチセレクター”は、D端末に搭載されていたスピードセレクターをタッチパネル上に再現するもの。ハードウェアではないが、ソフト的に“D”端末の快適な操作性を目指す。さらに、スライドが閉じた状態の待受画面から受信メールを確認し、スライドを開くことで返信メールを作成できるなど、D端末ならではの使い勝手を踏襲したのもポイントだ。
「F-03Aはスライドを開ける操作で返信メールを作成できるなど、“D”端末的な操作が可能だ。こういったことができるのも、我々が共に開発を行ってきたから。残念ながら三菱電機は携帯事業から撤退してしまったが、その資産が生かして我々が“D”ユーザーの期待に応えられるものを作りたい」(大谷氏)
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