「WILLCOM D4+MapFan Navii」は、どこまで“カーナビ”になるか(後編)(3/3 ページ)

» 2008年12月25日 18時00分 公開
[坪山博貴,ITmedia]
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WILLCOM D4だから実現できた、“新世代のPCカーナビ”ととらえたい

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 MapFan Naviiは、ソフトウェアそのものはWILLCOM D4以外のWindows PCでも動作だろうと思われるが、トータルでの使い勝手まで含めて、現段階ではWILLCOM D4だからこそ実現できたといえるできだった。

 カーナビの実用性という点でタッチパネルはやはり使いやすく、少なくとも都市部では渋滞情報が必須であるのでオンデマンドVICSを料金の心配なしに利用できる。このようにユーザーインタフェースまで含めて、専用カーナビと同様に使えるPCカーナビはWILLCOM D4+MapFan Naviiが初めてといえる。

 もちろん、すでに触れたように専用カーナビに劣る部分はもちろん多々ある。製品ラインアップが急増しているパーソナルナビゲーションデバイス(PND)ですらジャイロや加速度センサーを内蔵し、ある程度の自律測位をサポートする製品もあるし、FM-VICSを内蔵、あるいはオプションでビーコン受信機をサポートする製品も存在する。また、パイオニア製通信カーナビ「Air navi」シリーズのように最大2079円/月で通信モジュールを利用でき、オンデマンドVICSも使用できる製品もある。このため、単にカーナビがほしいだけなら、あえてWILLCOM D4+MapFan Naviiを選択しなくてもよいのは事実だ。

 このほか、通信と通話機能も備えるWILLCOM D4をフルに活用できていないのが惜しいと思える点もある。オンデマンドVICSを自動受信するよう設定すると、実質インターネットに接続しっぱなしになる。この場合、音声着信やメールの自動受信が利用できず、せっかく施設情報に含まれる電話番号に音声発信する機能も手軽に活用できなくなる。さらに、マウンタ設置状態のタッチ操作で(タッチ操作に最適化されていない)Windows Vistaのダイヤルアップ接続を制御するのも少々面倒だ。これはインターネット接続の管理をOSにまかせず、MapFan Naviiが行えばよいことのように思え、少なくとも音声発信時だけダイヤルアップ接続をいったん自動切断するといったこともできるのではなかろうか。もちろんインターネット接続時に音声着信やメールを自動受信できない点はWILLCOM D4の仕様の問題で、この点は同じウィルコムのAdvanced/W-ZERO3[es]やWILLCOM 03では対応しているだけにウィルコムやシャープ側にも改良を望みたい。

 そう考えると、まずはWILLCOM D4をすでに所有するユーザー、そしてPCの高度な機能をクルマに導入して“いろいろ遊びたい”と思うハイエンド指向のユーザーやこれからUMPCとカーナビを両方購入したいと考える人などがターゲット層になるだろう。

 今回はFM-VICS+光・電波ビーコン受信機を装備するパイオニア製カーナビを比較対象に用いたが、WILLCOM D4+MapFan Naviiでも「目的地まで道案内してくれる」カーナビとしての機能で大きく困ることは1度もなかったのは評価したい。それより、データ定額の通信機能を備えたPCを、“車内でも便利に使え、かつ遊べる”ものとして気軽に構築できるメリットを強く感じている。いずれにせよWILLCOM D4+MapFan Naviiで実現するPCカーナビ機能は、今後の機能改善や向上によりもっと便利に使いやすく、かつ“遊べる”ものになっていきそうだ。

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