ソフトバンクBBは3月18日、iPhone 3G用のワンセグ視聴用デバイス「TV&バッテリー」用の、テレビアプリの最新バージョンをリリースした。
テレビアプリのバージョン1.20では、TV&バッテリーのリリース以降にフィードバックされたユーザーからの数々の意見や感想などをもとに、より使いやすく、便利に機能を向上させた。テレビアプリは、アップデート版をインストールすると、初回起動時に本体のファームウェアもアップデートする。
テレビアプリのバージョン1.10からの変更点は大きく7つある。
いずれも大幅な機能向上というほどではないものの、使っていてちょっと不満に感じる部分などが改善されているので、ユーザーはすぐにアップデートしたい。また、これまでネット上の書き込みなどでTV&バッテリーの購入を見合わせていた人にとっては、改めて検討してみるだけの要素が追加されていると言えるだろう。
ミュート機能は、テレビ視聴画面の番組情報表示エリアに新たに用意された。テレビアプリはマナーモードの設定にかかわらず音が出るタイプのアプリなので、手動でボリュームを下げる以外にも、一瞬で音が消せる機能を望む声が大きかったことを受けて実装したもの。ワンセグ視聴中に画面をタップすると、TV&バッテリーの電波状態やバッテリー残量を表示するメニューエリアが現れるが、そこに大きく押しやすいスピーカーのアイコンが新たに用意された。ここに触れるだけで、音のオンとオフが切り替えられる。
これまでワンセグ視聴中は表示されなかったピクトエリアが表示されるようになったのも、時刻を気にするユーザーなどにはありがたい。ドラマなど、画面に時刻が表示されない番組を視聴中でも時間を確認できる。
またテレビ視聴画面を上下反転する設定を用意し、ユーザーの持ちやすさや操作のしやすさを改善しているのも見逃せない。これまでは、ホームボタンが右に来る形で画面を表示していたが、この状態だと右手でしっかり持つとスピーカーが隠れてしまったり、左手で持つには親指がかかりにくく持ちにくかったりした。また、ボリューム調整に利用する上下キーが下側に来てしまううえ、画面表示ではバーが右に行くほどボリュームが大きくなるのに、キーは左(縦にしたときの上側)を押してボリュームを大きくする必要があるなど、分かりにくい部分もあった。テレビ視聴画面を反転させることで、ボリュームキーが上に来るようになるほか、上キーを押してボリュームアップできるようになり、操作性が向上している。
オートパワーオフまでの時間を変更できるようにしたのは、ユーザーから「TV&バッテリーをACアダプタに接続している場合などには、電源を落とす必要はないのではないか」「TV&バッテリーを窓際に設置しておき、見たいときだけiPhoneから接続するので、すぐに電源が切れるのは不便」といった指摘があったからだ。これまでは、5分間接続がないと自動的に電源が切れる仕様だったが、バージョン1.20では、オートパワーオフの設定が 1分/5分/30分/60分/しない から選べる。
番組表の表示にも若干の変更が加えられた。以前のバージョンでは、現在放送中の番組と次の番組までの2番組のみを表示していたが、設定を変えることで、提供されている番組表情報を3つ以上表示することも可能になっている(テレビ局から提供されている場合のみ)。局によっては6つ先、7つ先の番組の情報までまとめて配信しているところもあり、次の番組だけでなく、3番組先/5番組先/すべての番組を受信するように設定すれば、だいぶ先の番組の情報も前もって受信できる。逆に番組情報が不要なら「放送中のみ」も選べる。
連続視聴時間の延長機能が用意されたのも、ワンセグのヘビーユーザーにはうれしいポイント。バージョン1.10では2時間が経過すると自動的にテレビ画面がオフになっていたが、1.20では「連続再生」をオンに設定しておくことで、2時間後に1回テレビがオフになってもすぐにまた画面が立ち上がる。野球の中継などを流しっぱなしにしたいユーザーなどにはうれしいポイントだ。
テレビ視聴中に、ワンセグ電波の受信状態が悪化した場合、初期設定では約30秒間で復帰しないとテレビ画面が終了するが、これも45秒/60秒/3分に延長できるようにした。
このほか、地域設定などもより細かく選択できるようになり、「自分の住んでいる地域がない」といった問題が一部解消されている。
ワンセグの録画機能などはまだ実現されていないが、ソフトバンクBBは「予約録画まではさすがに難しいと思うが、(録画機能は)実現へ向けて鋭意開発を進めている」とのことなので、今後のバージョンアップにも期待しておきたい。
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