さり気なく自分を輝かせてくれる――SH001が提案する新たな“美”とは開発陣に聞く「SH001」(1/2 ページ)

» 2009年04月13日 23時15分 公開
[田中聡,ITmedia]

 シャープは2008年秋冬モデルから2009年春モデルにかけて、NTTドコモ向けに「SH-01A」「SH-03A」、ソフトバンク向けに「930SH」「932SH」といった、800万画素CCDカメラを搭載した端末を投入してきた。そしてau向けの2009年春モデルとして発売した「SH001」も、800万画素CCDカメラを備えたモデルだ。

 au向けには、同じく8Mピクセルカメラを搭載した「Cyber-shotケータイ S001」「EXILIMケータイ W63CA」も登場。これら2機種はデジタルカメラのブランドを冠しており、機能はもちろんデザインも“カメラ”が主役。一方、SH001はカメラを強調したデザインは採用していないが、高感度撮影や広角撮影、手ブレ軽減、顔検出AF(オートフォーカス)といった高度な撮影機能を装備する。

 SH001はどんなユーザーに向けて、どんな狙いで開発されたのだろうか。また、ほかのシャープ製の8Mカメラ搭載モデルとは何が違うのか。シャープ 通信システム事業本部 パーソナル通信第三事業部 商品企画部 仁賀智弘氏に話を聞いた。

photophotophoto シャープ製の「SH001」。本体カラーは左からサファイアブルー、クォーツホワイト、トパーズピンク。クォーツは「水晶」、サファイアとトパーズは「宝石」を意味する

主なターゲットは女性

photo シャープ 通信システム事業本部 パーソナル通信第三事業部 商品企画部 仁賀智弘氏

 開発の経緯について仁賀氏は、「端末の割賦販売が始まったことで高まっている、『高機能な端末を長期間利用したい』『もう少し高性能なカメラが欲しい』という2つのニーズに着目しました」と話す。したがって必然的に「カメラはCMOSではなくCCDを採用すること」が決まり、“スタイリッシュな高感度カメラケータイ”というコンセプトのもと、開発がスタートした。

 「ケータイのカメラは、実は男性よりも女性の方が重視しています」と仁賀氏は言う。そこでSH001では、女性に焦点を当てた。「コアターゲットは、恋愛も仕事も一生懸命な、20〜30代の女性。自分を輝かせてくれる、サポートするような端末を目指しました」(仁賀氏)

 SH001は2008年夏モデルの「W62SH」に続き、回転2軸ボディを採用した。仁賀氏は「8Mカメラを一番生かせるのは回転2軸だと思います。折りたたみボディの方がより薄くできましたが、デジタルカメラのように操作できる利便性を考え、回転2軸を採用しました」と説明する。

photo ディスプレイを反転して折りたたんだ状態では、横画面のまま撮影の設定ができる

結婚式も問題なく撮影できる

photo ISO感度は初期設定では「オート」になっている

 カメラには高感度、低ノイズといった特長を持つCCDを採用したほか、シャープ独自の画像処理エンジン「ProPix」を搭載した。仁賀氏は、特に注力した機能として「ISO感度の設定」を挙げる。SH001は「オート/高感度オート/100/200/400/800/1600/2500」といったISO感度の設定が可能で、数値が大きいほど、暗い場所で鮮明に撮影できる。ちなみに、ISO感度の設定は930SHと932SHも対応している。

 「オート」に設定するとISO100〜800、「高感度オート」に設定するとISO100〜2500の中から最適な数値が選ばれる。「普段はオートでも問題ありませんが、全く光がないような場所では、2500に設定するといいでしょう」と仁賀氏は勧める。

 暗い場所での撮影は、どれくらいの広さまで可能なのだろうか。「先日、会社の知人の結婚式の撮影でSH001を使いましたが、きれいに撮影できました」と仁賀氏が話すように、居酒屋などの狭い場所はもちろん、パーティ会場などある程度広い場所でも問題なく撮影できるようだ。

photophoto 暗闇の箱の中にあるアヒルを、カメラ撮影時にディスプレイに映したもの。左がSH001、右がW62SH。SH001はしっかり映せているが、W62SHではほとんど見えない

手ブレにはシャッタースピードの高速化で対応

 ケータイカメラは片手で撮ることが多くブレやすいため、手ブレ補正機能を備える端末も増えている。SH001は機能としての“手ブレ補正”は搭載しないが、「被写体ブレと手ブレを軽減する特性がCCDに含まれている」(仁賀氏)という。

 「SH001のカメラは、シャッタースピードを高速化することで手ブレを軽減できます。6軸センサー並み……とまではいきませんが、CMOSカメラに搭載された手ブレ補正と同等の性能は実現しています」と仁賀氏は説明する。SH001のカメラはサブメニューに「手ブレ補正」の項目がないので、「手ブレ補正は効かないのでは」と思いがちだが、手ブレを抑制する性能もきちんと備えているわけだ。

photo 画面回転起動設定では「TV」「フォト(壁紙モード)」「フォト(デジカメモード)」「ムービー」を選べる。オフにすることも可能

 ケータイのカメラは思い立ったときにすぐ撮影できるのがメリットだ。そこで、ディスプレイを回転して折りたたむと自動でカメラが起動する「画面回転起動設定」を復活させた。このショートカットは「W52SH」も採用されていたものだが、「W62SH」には搭載されていなかった。

 さらに、赤外線通信の操作性も改善した。これまでの機種は、データフォルダからしか赤外線通信で写真を送信できなかったが、SH001では撮影直後にアドレス帳キーの長押しでも送信できるようになった。「撮影した写真をすぐに送れるので、その点はデジタルカメラよりもパーティー向きだといえますね」(仁賀氏)

 先述のとおり、800万画素CCDカメラを備えたシャープ製端末は、他キャリア向けにも発売されている。SH001は後発になるが、8Mカメラを搭載したほかのシャープ端末との違いはあるのだろうか。「カメラのデバイスは共通化しているので、そこの差はほとんどありません。サイクロイドや回転2軸といった形状を含めたコンセプトが異なります」と仁賀氏は回答。カメラの性能、つまり画質はほかのシャープ端末と同等と考えてよさそうだ。

 なお、SH001は、930SHと932SHで採用した写真のバックグラウンド保存には対応していない。仁賀氏によると「(930SHや932SHとは)中に積んでいるシステムやアーキテクチャが異なります。KCP+の制約などもあり、今回は見送りました」とのことで、対応は難しかったようだ。

 このほか、高精度の「テキストリーダー」や、画像のサムネイルを多数表示するデータフォルダのビュワーは「AQUOSケータイ W64SH」を継承した(W64SHのインタビュー記事を参照)。フォトライトの光量も従来の(auの)シャープ製端末と同等となる。

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