「iPhone 3GS」発売後、ガラケー(ガラパゴスケータイ)を長く使ってきたユーザーが“iPhoneだけでいいかも”と口にしているのを良く耳にするようになった。
2008年に発売されたばかりのiPhone 3Gは、キャリアのプッシュメールも絵文字もワンセグも使えないスマートフォン然としたものでユーザーを選ぶ面があったが、幾度かのソフトウェアアップデートや「TV&バッテリー」の発売などで、ケータイユーザーのほとんどのニーズに応えられるようになった。
iPhone 3GSはハードウェアも改善され、処理速度やカメラ機能が向上し、電子コンパスも搭載された。さまざまなアプリが充実したことで機能を次々と増やせることもあり、ハイエンドな“ガラケー”を使ってきたユーザー層も無視できない存在になったといえるだろう。
とはいえ海外製のスマートフォンだけに、ある大きな課題が残っている。それが「おサイフケータイ」への対応。昨年のiPhone 3G発売直前にも「Phone 3GにVIEWカードを貼る」という記事が掲載されているが、現状では端末背面にFeliCaを使ったICカードを貼り付けるのが唯一の方法といえそうだ。
そこで見つけたのが、サンワサプライのiPhoneシリコンケース「PDA-IPH62CL」。背面部分にカードを入れるスペースがあり、端末とカードを一体化させられる。ケースはさらさらとした質感でこの時期特有のベタつきもなく、帯電防止加工のおかげか、ポケットに入れてもホコリが付きにくい。Dockコネクタ部分は空いているので、ケースを装着したままPCと同期できるし、ストラップホールやディスプレイを保護するフィルムが用意されているのもうれしい。
当然ながらICカードは複数のサービスに対応していないし、モバイルSuicaのような専用アプリがあるわけでもない。そういう意味で本当のおサイフケータイとはいえないが、とりあえず“格好は”おサイフケータイになったといえる。
ただ、四角いカードを収納するため、サイズが増してしまい、iPhoneのフォルムからかけ離れたものになってしまうのが難点といえるだろう。また、クリアカラーだとICカードのデザインが丸見えになってしまうのも考えものだ。
そこでケースが半透明なのを生かすべく、例の娘のプリントアウトを重ねてAndroidな痛iPhoneにしてみたのだが、iPhoneユーザーとして何か大切なものをなくしたような気がする今日このごろだ。
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