先日、auの「BRAVIA Phone U1」を操作しながら「あれ?」と思った。ワンセグを見ながらWebサイトを利用しようと思い、「クイックアクセスメニュー」を起動してサイトにアクセスしたのだが、2画面表示ができないのだ。
auのKCP+端末はこれまで、マルチタスクや2画面表示が可能な「マルチプレイウィンドウ」を搭載していた。しかし2009年夏モデルの一部機種(biblioとT002)から、マルチプレイウィンドウに代わり「クイックアクセスメニュー」を新たに搭載。同メニューではマルチタスクの管理ができるほか、自分がよく使う機能がアイコン表示される。冬モデルでは「EXILIMケータイ CA003」「AQUOS SHOT SH003」、BRAVIA Phone U1、「SA001」「T003」がクイックアクセスメニューを採用しているが、CA003を除く4機種は2画面表示には対応していない。
クイックアクセスメニューはマルチプレイウィンドウを拡張したものだが、2画面表示できないのはマイナスポイントといえる。「ワンセグを見ながらTwitterのつぶやきをチェック」「メールを見ながらスケジュールを確認」「EZナビウォークでルートを確認しながらメールを送信」など、2画面表示が役立つシーンは多いだけに残念だ。
KDDI広報部に聞いたところ、2画面表示を省いたのは「KCP+を改善する中で仕様を変えたため」とのこと。CA003はクイックアクセスメニューと2画面表示の両方を利用できるが、「今後発売する機種では2画面表示は搭載しない方向になる」という。2画面表示をなくすことで動作速度が上がるなどのメリットがあるならまだ分かるが、「2画面表示が動作速度に影響を与えることはない」とのことなので、「メリットが減った」と感じるユーザーもいるだろう。
個人的には、利用頻度の高い機能はショートカットに登録すれば済むと思うので、従来のマルチプレイウィンドウの方がありがたい。「今は(マルチプレイウィンドウ→クイックアクセスメニューの)過渡期」(KDDI広報部)ということもあり、これがクイックアクセスメニューの最終的な仕様ではなさそう。いずれにせよ、ユーザーの利用シーンを狭めることなく、正統な進化をしてほしいと思う。
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