「N-02B」が1000分の1秒単位で切り詰め追い求めた“瞬撮”の快感開発者に聞く「N-02B」(2/3 ページ)

» 2010年01月07日 11時00分 公開
[園部修,ITmedia]

「PictMagic」による鮮やかな画像処理

 高速かつ快適に1220万画素での撮影を実現するクイックショットモードを搭載する一方で、N-02Bは1220万画素のセンサーが持つポテンシャルを最大限引き出す画像処理にも心血を注いだ。

 NEC独自の画像処理エンジン「PictMagic」は、オートモードでの画質と使い勝手の良さを追求してチューニングされてきた。N-02Bに搭載された「PictMagic IV」は、「N901iC」に搭載された初代PictMagicから4世代目の画像処理エンジン。「N905i」に搭載されて以来、Nケータイの画質を支えてきた。

 PictMagic IVの特長は、オートモードでも平均的な補正をするのではなく、シーンを認識してそれに応じて補正パラメータを最適なものに変える点。今でこそこうした処理を行うのは珍しいことではないが、NECが他社に先駆けて携帯電話に搭載した技術だ。

Photo PictMagicもさらに進化している。超解像技術なども採用して画質の向上を図った

 「見る人が好ましいと感じる色を再現するため、肌色や空の青、木の緑などを自動認識して別々に彩度やコントラスト、逆光などの補正をかけています。全体に補正をかけてしまうと、1つの要素がよくなっても別の要素が破たんしてしまう場合もあります。そこで、例えば肌色なら、自動的に入力画像のヒストグラムを取って、顔の領域を判定し、肌色だけをあるべき色に補正しています。さらにシーンを判別して、それに応じてパラメーターを変えています」(加藤氏)

 PictMagic IVが自動認識するシーンには、人物、花、風景、夜景、料理、夕焼け、桜、紅葉、雪とオートの計10種類。それぞれのシーンを自動認識して、美しい色合いを再現してくれる。桜など、デジタルカメラを持っていなくても思わず携帯電話で撮りたくなるようなシーンをカバーしているのがさすがだ。桜を認識するカメラというのは珍しい。

 「ソメイヨシノは、実際はほとんど白いのですが、多くの人にはピンク色のイメージがあります。ですから桜の写真を撮ったとき、花が真っ白に写ってしまうと、多くの人のイメージとは違ったものになってしまいます。そこで、ほんのりピンクに写るような補正をかけています。こうした自動認識するシーンは、今後も増やしていく計画です」

 さらに、人物やスマイル、美肌、風景、逆光、スポーツ、夜景、ペット、料理といった撮影モードにユーザー自身が設定することも可能。オートでも使いやすいが、より明示的に処理を選ぶこともできる。

 女性を撮るときに便利な「美肌補正」にも注力した。「厳密に言うと、美肌処理と美白処理をしています」というように、しわやシミを取ってなめらかな肌にした上で、肌色を若干白くしているという。くまや小じわ、ほおの線などを目立たなくすることで、よりきれいな顔に写る。

 もちろん画質の向上にともなって、速度が犠牲になったりすることもない。クイックショットでこそPictMagicによる処理は省略されているが、PictMagic適用時にも十分ストレスない速度で撮影ができる。

超解像技術を用いたズーム機能も用意

 携帯電話のカメラは単焦点レンズを搭載するものがほとんどで、ズーム機能は解像度を落としてトリミングをする擬似的なズームと、画像処理によるデジタルズームを組み合わせて実現している場合が多い。最近は広角レンズを搭載する機種も多いため、被写体が思ったほど大きく写らず、もう少しズームでよれればいいのに、と思うシーンも増えたが、N-02Bはそんな思いに応える「超解像技術対応ズーム」も搭載した。

 「ズームの画質に関して、これまでのモデルではユーザーから不満の声をいただいていました。従来のデジタルズームでは、拡大するとどうしても画像が荒くなります。その解決方法の1つに、光学ズームレンズを搭載するという手段がありますが、それではサイズが大きくなってしまい、コストも跳ね上がります。そこで、光学ズームにより近いズーミングが可能な『超解像』という技術に着目しました」(加藤氏)

 超解像技術とは、入力された写真や映像の信号の解像度を高める技術のこと。NECがN-02Bで採用したのは、NECエレクトロニクスが開発したシステムLSIを用いた「1枚超解像技術」。この1枚超解像技術では、1枚の元画像に対して拡大処理を施し、画像のボケやエッジの荒さを改善して、より解像度の高い写真を得ることができる。

 例えばベランダの手すりやレンガ造りの建物の壁面、看板の文字、木々の葉っぱなど、拡大するとどうしてもぼやけてしまう被写体でも、この超解像技術を適用すれば、適用前の画像と比べて格段に解像感のある写真に仕上がる。

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