写真で解説する「P-06B」

» 2010年05月21日 16時44分 公開
[山田祐介,ITmedia]

 NTTドコモの「P-06B」は、STYLEシリーズの端末ながらPRIMEシリーズに劣らない充実した機能を備えた防水端末だ。同モデルは、パナソニック モバイルコミュニケーションズ製端末としてはひさびさの回転2軸ボディを採用している。通常のケータイスタイルでの利用に加え、ディスプレイを表にすると感圧式タッチパネルが利用でき、専用タッチメニューによく使う機能を登録したり、メールやWebサイトをタッチ操作で楽しめたりと、タッチパネル搭載のスマートフォンのような使い勝手を実現。さらに、“デコレーション欲”をくすぐる「手書きフォト」や「手書きダイアリー」機能なども備え、ガジェット好きから若い女性まで幅広いユーザーをターゲットにしている。発売は7月中旬になる予定。

photophoto ボディはMagenta、White、Blackの3色
photophoto ディスプレイを表にしたタッチスタイルと、通常のケータイスタイルとで、異なるユーザーインタフェースを用意しているのが同モデルのポイントだ
photo ディスプレイを表にすると、iPhoneやAndroidスマートフォンのようなメニュー画面が現れる。自分のよく使う機能やアプリ、サイトへのショートカットを登録できる
photophoto ボディと同色のタッチペンが付属する。適度な太さで持ちやすい(写真=左)。オーソドックスなキーデザイン(写真=右)
photophoto ボディ側面にはシャッターキー以外にキーは設けられていない
photophoto 先端部(写真=左)とヒンジ部(写真=右)

 PRIMEシリーズの夏モデル「P-04B」は、カメラ機能に注力する一方、機能の見直しを図って低価格化を実現しているが、P-06BはP-04Bと同じ有効約1320万画素カメラを搭載しているだけでなく、防水、タッチパネル、オートGPSといったP-04Bにない機能が盛り込まれており、むしろP-06Bの方がスペックは高い。STYLEシリーズに最上位機種がラインアップされるのは、これまでにない動きだ。

 タッチパネルは感圧式を採用しており、ディスプレイを表にすることでタッチ操作が可能になる。ドコモの説明員によれば、操作の確実さや水に濡れた際の操作性に配慮して感圧式を採用しているという。感圧式タッチパネルはSTYLEシリーズの春モデル「P-02B」でも採用されていたが、同モデルではカメラ機能以外でのタッチ操作はできなかった。今回は、メールやブラウザの操作を含めた総合的なタッチユーザーインタフェースを実装している。

 タッチスタイルでは画面下のタブを切り替えて、さまざまな機能にダイレクトにアクセスできる。「ホームメニュー」では、iコンシェルと連動した天気予報表示や、不在着信や未読メールのお知らせ、iチャネルテロップに加え、よく利用する機能を6件まで登録可能だ。さらに「カスタマイズメニュー」では、機能のショートカットやブックマーク、iアプリ、写真などを最大27件まで登録できる。そのほか、通常のメニュー画面と同じ構成の「ノーマルメニュー」も用意された。

photophotophoto カスタマイズメニューで、試しにアプリを登録してみた。設定を始めると、メール/iモード・Web/iアプリ/カメラ/ピクチャアルバム/iモーションムービー……と、登録できるカテゴリーが現れる。その中からiアプリを選択すると、今度はiアプリのタイトルがズラリと現れる。自分が登録したいiアプリを選べば、メニュー画面にショートカットが登録される

 背景画像を自由に設定することが可能で、パノラマ画像を指定すれば、Android端末のように画面を切り替えることで背景が移動する。さらに、一番右のタブを選択すると、背景画像のみを観賞できる。なお、タッチスタイルでは、各機能を立ち上げている状態でボディ側面のシャッターキーを押せば、メニュー画面にすぐ戻れる。

photophoto メールもタッチスタイルで利用できる。文字入力の際にはソフトウェアキーが立ち上がる
photophoto iモードやフルブラウザもタッチスタイルで利用できる。なお、写真の端末は開発機で、ソフトウェアの仕様は最終ではない

 カスタマイズメニューにはメーカーサイト「P-SQUARE」へのリンクが設けられており、サイト内にある「P-SQUARE MARKET」でタッチパネル対応のアプリを購入することができる。これまでメーカーサイトでは有料アプリの配信は行われていなかったが、従来からゲーム機能に注力してきたパナソニック モバイルが、満を持して有料アプリの配信に乗り出す。コンテンツも「つみねこ」や「FingerPiano」など、iPhoneアプリとして高い人気を誇るタイトルを用意している。パナソニック モバイルは世界市場やスマートフォン市場に参入の意志を見せており、P-06Bのスマートフォンを思わせるユーザーインタフェースの実装や、アプリマーケットの開設は、こうした将来を見すえた動きといえる。

photophoto プリクラ感覚で写真を“デコ”れる手書きフォト/メモ。メールに添付するだけでなく、あらかじめ登録したブログなどに写真をスムーズにアップできる
photophoto 手書きダイアリーでは、手書きの書き込みはもちろん、スタンプ素材や写真をタッチ操作で画面上に自由に配置できる
photo 誤作動防止の画面ロック機能も備えている。画面下にある鍵のアイコンを、左から右にスライドして鍵穴に差し込むと、ロックが解除される

 P-04Bと同等の有効1320万画素CMOSカメラを搭載し、タッチ操作での撮影にも対応。シーン自動判別機能「おまかせiA」は、判別するシーンに「料理」や「文字」などが加わり、全10シーンを判別するようになった。オートフォーカスは最短約0.2秒でピントが合う。タッチスタイルではシャッターキーを使ってデジカメスタイルの撮影が楽しめるのだが、シャッターボタンはあまり大きくなく、少し押しにくかった。タッチ操作でのオートフォーカスには対応しているものの、シャッターはキーを押す必要があるとのこと。被写体を追尾する「追っかけフォーカス」は、被写体を追尾する性能が高いと感じた。

photophoto タッチ操作で快適に利用できるカメラ機能。デジタルズームを画面右側にある【T】キーと【W】キーで操作できる。画面をタッチすれば、その場所にピントが合い、追尾オートフォーカス「追っかけフォーカス」で被写体を逃さない
photo 超解像技術による画像補整に加え、写真を明るくする暗部補正、肌をきれいにするビューティプラスを備える
photophoto 画像閲覧用の「ピクチャ分類」機能を使うと、シーンや色などで写真を分類することができる

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