より見やすく、分かりやすく――ドコモ夏モデルで変更されたUI「SH-07B」ユーザーは要注意?

» 2010年06月04日 22時54分 公開
[田中聡,ITmedia]

 NTTドコモの2010年夏モデルの一部機種では、メインメニューや第2階層以降のメニュー表示、キー割り当てなど、ユーザーインタフェースが変更されている。これはドコモが目指す「わかりやすさ、使いやすさ向上の取組み」を示すもの。これまでのドコモケータイは、端末メーカーによってUIやキーの割り当てが異なる場合が多かったが、今回の取り組みでメーカー間の差をなくし、機種変更後も違和感なく使ってもらうことも狙う。

メインメニューの構成を分かりやすく

 まず、メインメニューの構成を変更し、「便利ツール」「地図/海外」「プロフィール」「カメラ/TV/MUSIC」という項目を新たに設けた。

photophotophotophoto 左から、新機種のF-06B、N-04B、SH-07B、旧機種のSH-01Aが採用しているメインメニュー。SH-01Aだけ項目が違うことが分かる

 便利ツールは従来の「LifeKit」に相当するもので、スケジュールやアラームなどの機能が含まれる。「LifeKitという名称が分かりにくいという声が多かったので変更した」(ドコモ)とのこと。また、これまでは第2階層以降に設けた機種が多かったGPSと国際ローミング関連の設定が、メインメニューに昇格している。自端末の電話番号やメールアドレスなどが確認できるプロフィールをメインメニューに設けたのも大きな変更点だ。プロフィールはメインメニュー上で0キーを押すと表示されるが、「この呼び出し方法を知らないユーザーさんも多い」(ドコモ)ことから、第1階層に設けた。

 地図/海外とプロフィールをメインメニューに採用したことで、これまでは単独でメインメニューに置かれることの多かった「カメラ」「TV(ワンセグ)」「MUSIC」が1つのメニューに集約された。

 この新しいメインメニューでは、各メニューに番号が振られており、該当するダイヤルキーを押せば、ワンタッチでアクセスできる。ちなみに、プロフィールには「0」が割り当てられているので、これまでどおり、MENUキー+0キーからプロフィールを呼び出せる。おなじみのショートカットも健在だ。

 また、第2階層以降では、視覚的に分かりやすくなるよう、項目番号の隣にアイコンを設けたほか、複数ページにまたがって表示される場合、現在のページ数が表示されるようになった。アイコンのデザインやページの表示方法は機種によって異なる。

photophotophoto F-06Bはメニュー項目にアイコンが表示されるだけでなく、タッチパネル用に、文字サイズが大きく、行間が広くなっている(写真=左、中)。ページ数が右端に表示される(写真=右)
photophoto N-04Bの第2階層以降のメニュー。便利ツールでは、ページ数「1/2」が右上に表示されている(写真=右)
photophotophotophoto SH-07Bの本体設定と便利ツール。便利ツールのページ数は左下に表示されている(写真=左端、左中)。SH-01AのLifeKit(写真=右中)と設定(写真=右端)

 メニュー構成とアイコン表示改善の対応機種は、「N-05B」「P-06B」「F-06B」「N-04B」「SH-07B」「N-07B」「N-08B」。

ソフトキーから呼び出せる機能を統一

 機種変更時をしてもスムーズに使えるよう、十字キー周囲にあるソフトキーの割り当て機能を統一し、左上に「メニュー」、左下に「メール」、右下に「iモード」が割り当てられている。右上ソフトキーは統一されていないが、夏モデルではカメラを割り当てている機種が多い。

photophotophotophoto F-04B(写真=左端)とF-06B(写真=左中)の十字キーとソフトキー。N-02B(写真=右中)とN-04B(写真=右端)の十字キーとソフトキー
photophoto SH-01B(写真=左)とSH-07B(写真=右)の十字キーとソフトキー

 大きく変化したといえるのがシャープ端末だ(今回はSH-07Bのみが対応)。これまでのシャープ端末は、決定キーからメインメニューを呼び出せるが、キーの割り当てが変更されたSH-07Bでは左上ソフトキーから呼び出す。決定キーでメインメニューを呼び出す仕様はソフトバンクやauのシャープ端末ではおなじみだが、今回の変更で戸惑うSHユーザーも多そうだ。

 また、これまで「機能」「サブメニュー」など名称が統一されていなかったメニューは「サブメニュー」に統一し、左上ソフトキーから呼び出せるよう変更した。上記変更の対応機種は「F-07B」「F-08B」、N-05B、P-06B、F-06B、N-04B、SH-07B、N-07B。

photophoto 左がSH-01A、右がSH-07B。新しいUIでは左上ソフトキーからサブメニューを操作する

長押しで呼び出せる機能をキーに印字

 キーの見やすさにもこだわり、待受け時に長押しで利用できる機能が各キーやその周囲に印字されている。例えばF-06Bでは、iアプリ呼び出し、メールの問い合わせ、電源のオン/オフ、マナーモード設定、公共モード設定などのアイコンが右下の囲みの中にあり、“長押し機能”と分かるように表記されている。長押し機能の呼び出しは、これまで知る人ぞ知る操作法といえたが、キーに印字することで、一目で分かるようになった。

photophotophoto F-06B(写真=左)はキーの右下に、N-04B(写真=中)とSH-07B(写真=右)は白い囲みの中に、長押しで呼び出せる機能が印字されている

 個人的に気になったのが、メールキーの長押し。今回の変更に伴って、メールキーの長押しで呼び出せる機能がセンター問い合わせに統一されている。NECやパナソニック モバイル端末はこれまでと同じ操作方法だが、富士通とシャープの従来機種は、メールキーの長押しでメールの新規作成画面が呼び出せた。この方法でメールを作成していたユーザーは少々戸惑いそうだ。

 こちらの対応機種はF-07B、F-08B、N-05B、「N-06B」、P-06B、F-06B、N-04B、SH-07B、N-07B。


 今回のUI変更にすべて対応しているのは、N-05B、P-06B、F-06B、N-04B、SH-07B、N-07Bの6機種。割り当て機能の変更はユーザーによっては慣れが必要だが、分かりやすいメインメニューの採用や長押し機能の割り当ては、多くのユーザーにメリットのある改善といえる。地味な部分だが、こうしたUIはケータイを使う上で重要なポイント。今後も継続的に操作性向上へ取り組んでほしいと思う。

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