前回は「DIGNO DUAL WX04K」(以下、DIGNO DUAL)を購入するに際に、注意すべき点や事前に知っておくべきポイントなどを中心に紹介した。PHS+3Gという特異な性能を持つ本機だけに、従来機種とは違った点も多かったと思う。今回の第2回は、購入後に触れる事になるホームのユーザーインタフェース(UI)や日本語入力システムの使い勝手、また本機の性能面などを中心に紹介しよう。
DIGNO DUALのホーム画面は非常にオーソドックスで、Android UIを基本的に踏襲している。ソニーモバイルの「Xperia」シリーズなど、他社のAndroid端末が凝った独自UIなどに力を入れているのとは対照的だ。
ホームは左右にフリックすることでページ切り替えを行い、各種アプリやウィジェットを操作することができる。どのページを閲覧しているのかは、画面上部に表示される丸いアイコンで分かる。まはディスプレイ下のホームキーを長押しすると、最近使用したアプリ一覧が表示され、タスク管理画面にもアクセスできる。
ホーム画面の左下に表示されている「アプリ一覧」のアイコンをタップすれば、アプリ一覧画面へ遷移する。アプリ一覧の画面ではウィジェットなどは表示されず、インストールされているアプリのみを表示。初期設定の状態からアプリが使いやすい順番にある程度区分分けされているのは初心者に優しいところだ。アプリ一覧画面も左右フリックでページ切り替えが可能だが、こちらは設定で縦スクロールにも変更が可能だ。好みで切り替えると良いだろう。
プリセットされているアプリの数は約50種類にのぼるが、その中でも特筆すべきはやはり京セラオリジナルの「すぐ文字」だろう。
すぐ文字は京セラ製携帯電話ではお馴染みの機能で、通常は「アプリ(機能)を選ぶ → 文字を入力して機能を利用する」という流れだが、このすぐ文字機能はその逆で「文字を入力する → 利用するアプリ(機能)を選ぶ」という流れになる。
この入力方式の利点は、アプリを探す必要がない点にある。例えば「ITメディア」という名前について調べたいと思った時、メールの中から検索したいのか、メモ帳から探したいのか、ネットでITメディアのサイトを調べたいのか、それともITメディアという名前をキーワードに住所を探したいのか、いろいろと用途があるだろう。
通常であれば、それらの用途ごとにアプリを起動し文字を入力して検索する訳だが、この方法では「何かをしたい → どのアプリを利用するのが適当であるか」という思考の手順が1段階挟まってしまうことになる。しかしすぐ文字機能の場合、とりあえず知りたい言葉を入力してしまってから利用するアプリを選ぶことができるため、この思考の段階が不要となる。そのため非常にスムーズに検索が可能となるのだ。
すぐ文字機能に対応しているアプリ(機能)は、メモ帳、メール、電話帳、共有(Twitterや赤外線機能など)、電子辞書、YouTube、マップ、Google検索など、非常に多岐にわたる。「文字列を調べたい」と思うほぼすべての検索が可能だろう。
京セラがすぐ文字機能を非常に強く推していることは、ロック画面からも読み取れる。DIGNO DUALの通常のロック画面には3つのアイコンが並んでおり、ロック解除アイコン、マナーモード切り替えアイコン、そしてすぐ文字機能のアイコンである。すぐ文字機能はロックを外すことなく利用することができるため、本当に“すぐ”使えるのだ。
従来の携帯電話とは違い、インターネットとの親和性の高さやネットアプライアンスとしての位置付けがなされているスマートフォンだからこそ、このすぐ文字機能は特に有効に利用できることだろう。DIGNO DUALを購入したなら、ぜひとも使いこなしたいアプリである。
DIGNO DUALに標準搭載されている日本語入力システムは、Android標準のものとオムロン製の「iWnn IME for Androidの2種類。初期状態ではiWnn IME for Androidが設定されており、いわゆるiPhone的なスマートフォンの入力方式に準拠した文字入力が可能だ。
文字入力そのものには大きなクセはなく、スマートフォンらしいフリック入力はもちろん、文字を連打して入力するケータイ入力も可能だ。Android端末らしくGoogleのネットサービスを使った音声による文字入力も行える。
ただし若干クセが強いのがテンキー入力とQWERTYキー入力の切り替えだ。テンキー入力が基本の入力方法となっているようで、テンキー入力画面にある機能アイコンをタップし、更に「テンキー⇔フルキー」を選択しなければQWERTYキーボード画面を呼び出すことができない。
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