高齢・難聴でも通話しやすく――KDDIが「補聴機能強化ケータイ」を試作CEATEC JAPAN 2012

» 2012年10月03日 11時00分 公開
[田中聡,ITmedia]
photo 「簡単ケータイK012」ベースの“補聴機能強化ケータイ”を展示。難聴でない人が聴くと音が大きすぎるので、レシーバーの上にスポンジをかぶせて音を聴ける

 KDDIは、高齢・難聴のユーザーに向けに補聴機能を搭載した「補聴機能強化ケータイ」を試作しており、CEATEC JAPAN 2012で参考出展している。補聴機能は、タッチパネル全体を振動させて音を聞こえやすく伝える「スマートソニックレシーバー」と組み合わせたもの。スマートソニックレシーバーはKDDIと京セラと共同で開発した技術だ。ブースでは京セラ製「簡単ケータイK012」ベースの携帯電話で、補聴機能を試せる。

 補聴機能を一言で説明すれば、通話時の受話音量をさらに上げられるというもの。加齢により、高音(高い周波数の音)ほど聞きにくくなり、通常の人よりも音が聞こえる幅が狭くなるという。そこで、「周波数イコライジング」により高域を圧縮することで、聞こえにくい音の幅が減り、より聞き取りやすくなる。説明員によると、補聴器を付けているときと同等の音量を確保でき、K012よりも2〜4倍の音量を実現するという。さらに、もともと大きい音が補聴機能によってうるさく感じられないよう、小さい音のみを増幅する「ダイナミックレンジ圧縮」も行っている。

photophoto 補聴機能強化の仕組み

 この機能はスマートソニックレシーバーの上に載せているのも特長の1つ。通常のレシーバーだと音が1点に集中するので突然大きな音が聞こえるといったことも起こりうるが、画面全体がレシーバーとなるスマートソニックレシーバーなら、音が分散されるので耳に優しい。補聴機能を強化してもレシーバーの面積は「3ミリから5ミリに増える程度」(説明員)なので、デメリットは少ない。説明員は「600万人が携帯電話の受話音量は聞こえにくいと感じているという統計があり、潜在的には900万人とも言われている。ニッチな市場ではあるが、この機能で携帯市場をさらに広げていきたい」と話していた。

 スマートソニックレシーバーは京セラが開発した技術だが、この補聴機能強化は京セラ独自の技術ではないそうだ。「京セラ以外の端末にも採用が進むか」について説明員は明確には答えなかったが、シニア向け端末に留まらず、多くのメーカーの端末に採用されることを期待したい。

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