iPhone導入の布石か?――ドコモ「ツートップ戦略」の効能と課題神尾寿の時事日想(2/3 ページ)

» 2013年06月03日 07時07分 公開
[神尾寿,Business Media 誠]

ツートップは「最良の選択」か?

 「ツートップとして大々的に宣伝されたため、GALAXY、Xperiaのどちらも認知度が上がった感じですね。どちらも『指名買い』が以前よりも増えました。あまりスマートフォンに詳しくないお客様の場合ですと、『ツートップ(GALAXYとXperia)のどちらがお奨めか』というように質問されます」(大手家電量販店 幹部)

 鳴り物入りで始まったドコモのツートップ戦略だが、Xperia AとGALAXY S4が出そろった5月最終週の滑り出しは上々。各販売店の声を聞いても、"手応え"はあるようだ。

ドコモのツートップとして別格の扱いを受けるソニーモバイルコミュニケーションズ製の「Xperia A SO-04E」とSamsung製の「GALAXY S4 SC-04E」(出典:NTTドコモ)

 しかし、その一方で、ツートップ戦略への危惧があるのもまた事実だ。一部の販売店からは「(ツートップとなった)GALAXYとXperiaの初動はいいが、他メーカーの夏モデルの引き合いはむしろ減っている。総需要そのものは変わらず、単に売れ筋が偏るだけで終わるのではないか」という声も聞こえてくる。

 さらに今回ツートップとして選ばれた2機種が、本当に今の市場環境やユーザーニーズに合致しているか、という課題もある。

 現在、スマートフォンの主な購入者層は「携帯電話からスマートフォンに初めて買い換える一般層」に移ってきている。グローバルなハイエンドモデルよりも、日本のケータイユーザーのニーズをうまく取り入れた"ケータイっぽいスマートフォン"が求められているのだ。そう考えて今夏のラインアップを見渡すと、ツートップとなったSONYのXperia Aに加えて、シャープの「AQUOS Phone Zeta SH-06E」やパナソニック モバイルの「ELUGA P P-03E」も魅力的で今の市場環境に合致している。とりわけAQUOS Phone Zeta は低消費電力・高解像度のIGZO液晶搭載に加えて、端子部分をフタで覆わなくても防水性能を実現するキャップレス防水に対応。製品としての出来栄えは、GALAXY S4やXperia Aよりも日本のケータイユーザーのニーズに合致した優れたスマートフォンとなっている。しかし、同機は「ツートップに選ばれなかった」という一点で、販売現場では不利な扱いをされてしまうのだ。これはもったいないことだと、筆者は思う。

シャープ「AQUOS Phone Zeta SH-06E」(左)と、パナソニックモバイル「ELUGA P P-03E」(右)

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アクセストップ10

2026年05月01日 更新
  1. 「iPhone 17e」と「iPhone 17」どちらが買いか? 2機種を使い込んで分かった“スペック表にない違い” (2026年04月29日)
  2. 中国スマホの“iPhone化”が進む理由 模倣を超えた「最適解」、乗り換え促進の「エコシステム戦略」に迫る (2026年04月30日)
  3. 「PayPayカード ゴールド」の特典変更は改悪? 損益分岐点を計算、年間100万〜220万円利用ならお得に (2026年04月28日)
  4. ソフトバンクが「今回もやる」とGalaxy S26を月額1円で販売――販売方法を早急に見直さないと撤退を迫られるメーカーも (2026年03月08日)
  5. 相互交換が始まった「PayPayポイント」と「Vポイント」のお得な活用法 6月の“ルール変更”にも要注意 (2026年04月28日)
  6. モトローラが「razr 70」シリーズ3機種を発表 「ultra」は7型ディスプレイや次世代のLOFICセンサーカメラを搭載 (2026年04月30日)
  7. 携帯電話のホッピング問題、「6カ月以内の継続利用を認める」方向で決着か 2026年夏に結論 (2026年04月23日)
  8. 「Fitbit Inspire 3」が10%オフ 最適な睡眠をサポートするスマートアラーム搭載 (2026年04月29日)
  9. ダイソーで550円の「スマートフォン ワンハンドシャッター」はカメラ撮影に役立つ? 「ボタンを押すだけ」がポイント (2026年04月29日)
  10. 3社そろい踏みの「Starlink Direct」 料金で仕掛けるドコモとソフトバンク、先行するKDDIは“サービス”で差別化 (2026年04月25日)
最新トピックスPR

過去記事カレンダー

2026年