3)逆光時の例のアレは?
レンズ性能も大事。iPhone 5のときは、逆光で撮ったとき、条件によって派手にハイライト部が紫色になるなど、ダメなとこがあった。あれは直ったか。レンズが変わったのだからよくなったに違いない、と思って逆光的条件でテストである。
iPhone 5を手にあれこれ角度を変えながら「一番紫がヒドくなるとこで撮影」。続いてiPhone 5sで同じ条件で撮影。
その結果がこれ。
例の紫現象はほぼ出ません。よかった。
さらにもう1つ衝撃的な結果が。
上の例は右上のちょっとはずれたとこに太陽が出ているときのケース。この差はでかい。ちなみにこれは普通のデジカメでも苦手とするシチュエーションで、特にiPhone 5がひどいってわけじゃない。むしろ、iPhone 5sのレンズががんばっていると解釈すべきでしょう。
あらゆる条件で試したわけじゃないので断言はしないけど、5sの方が確実に良さげです。
4)人を撮りつつ暗所撮影性能もチェックしてみる
次なる被写体は「人」。明るい場所と暗い場所で……暗い場所ではもちろんライトも使って撮り比べてみた。
まずは明るい室内と曇天の屋外。どちらもHDRはオン。AFは顔検出を利用(つまりタッチAFは使ってない)。
iPhone 5sの方が顔がちょっと明るく写っているのが分かるかと思う。これはよい感じ。
次は暗いところ。ライトを「自動」にして、かなり暗い場所で撮ったのだけど、iPhone 5sは光ってくれませんでした。なんとまあ。かなり暗い場所じゃないと自動では光らないようで、よほど高感度に自信があるのか。
まずはフォトライトオフの方。
このくらい暗い場所なら自動で光れよ、と思いつつ、ノーフラッシュで撮ったのを見比べてみると、iPhone 5sで撮った方がISO感度が上がっているのにノイズが少ない。見事「iPhone 5sの方が暗所に強い」という結果に。思ったより差が出た。撮像素子が大きくなったのはダテじゃなかったのだ。
続いて強制発光させて撮影。
iPhone 5sの方が微妙に肌色がよく出ている。
続いて、白熱光系の暗めの室内で同じように撮り比べてみた。
おお。肌色が全然違う。iPhone 5sは2つのLEDライトを装備しているのだが、1つは従来通りの「白」。それだけだと青白いので、もう1つ「アンバー」(要するにオレンジ色。ちょっと赤みのある色)のLEDを積んでいて、両方をミックスさせて「光の色」を調整するのだ。
実のところ、今までも2つのLEDを搭載するスマホはあったけど、どれも「2つにして光量を上げる」ためだったのだよね。そこを「2つの色を変えて、色を調整する」ために使うとか、よいアイデアであります。これはすばらしい。
で、まとめると、iPhone 5sの方が少し画角が広くなり、暗所撮影でのクオリティが上がり、フォトライトの光の色もナチュラルになり、逆光に強くなった(これは直ってもらわないと困るところだったけど)。
画素数が同じでも、カメラが進化すればこれだけの違いが出るのだ。
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