「温かみのある、人に“寄り添う”デザインへ」――富士通の冬春モデル内覧会人にやさしく(1/2 ページ)

» 2013年10月16日 21時49分 公開
[村上万純,ITmedia]

 富士通は10月16日、2013-2014年冬春モデルとして発売されるNTTドコモの「ARROWS NX F-01F」「Disney Mobile on docomo F-03F」「ARROWS Tab F-02F」、KDDI(au)の「ARROWS Z FJL22」「ARROWS Tab FJT21」、ソフトバンクモバイルの「ARROWS A 301F」の内覧会を開催した。ARROWSシリーズのデザイン全体を貫くコンセプトや、さらに進化した各種機能について話を聞いた。

肌身離さず持っていたい、メカメカしくないデザイン

 従来のARROWSシリーズは、ハイエンドで先進的で、角張っていてメカメカしい――というイメージが強かった。今回のモデルでは、3機種とも手になじむラウンドフォルムを採用したことが大きな特徴だ。デザイン担当者に、今回のモデルに共通するデザインコンセプトを聞いた。

photophotophoto 左から、ドコモの「ARROWS NX F-01F」、KDDIの「ARROWS Z FJL22」、ソフトバンクモバイルの「ARROWS A 301F」

 「“人に寄り添う”をテーマに、これまでのメカメカしさを取り除きました。SNSの普及で常に端末を持っている状態の人も多いでしょう。24時間肌身離さず持っていたい親しみやすさ、やさしさ、温かみを重視しています。ニッチを狙った先進的でスピード感のあるデザインでは市場的に厳しくなってきたので、より多くの方が手に取りやすいデザインで訴求していきます」(デザイン担当)

 3機種とも背面の指紋センサーはカメラに合わせて丸型にし、統一感のあるデザインにした。ドコモのARROWS NX F-01Fは背面がツルツルとした触感だが、ソフトバンクのARROWS A 301Fは、「陶器や石けんをイメージした」(担当者)と言うように、スベスベとした仕上がり。写真では伝わりにくいが、実際に手に取ると、そのしっとりとした柔らかい触り心地が分かる。また、301Fはディスプレイに曲面加工が施されており、他キャリア向けモデルと比べるとその違いが際立つ。

photophotophoto ドコモのARROWS NX(写真=左)とソフトバンクのARROWS A(写真=中)。どちらも丸型の指紋センサーを搭載したラウンドフォルムだ。ソフトバンクモデルはディスプレイを曲面加工している(写真=右)

 auのARROWS Z FJL22は、塗装したボディに透明なカバーをかぶせた二重成型になっているのが特徴だ。フィーチャーフォンで部分的に取り入れていた技法だが、スマートフォン全体でそれを採用するのは初めてだという。説明員は「違う材質のものを使っているので、成型の際に苦労しました。冷却時の収縮率の違いなどがあるからです」と説明する。デザイン担当者は、2層構造にした理由について「他メーカーがアルミや本物の金属を使った質感をアピールする中で、富士通独自の新しい質感を表現したかったのです。特にホワイトは透明感がよく分かると思います」と話す。

 今後もこのような“人に寄り添う”デザインにするのかについては、「ユーザーの声を聞きながら検討していきます」(デザイン担当)ということだ。

各キャリアが独自の機能を搭載

 機能面でも各キャリア独自のものがある。ドコモのARROWS NXは、液晶パネルに従来の赤・緑・青に白を加えた「WhiteMagic」を採用。ディスプレイを明るく表示するだけでなく、消費電力も抑える。auのARROWS Zには、3G/LTEとWi-Fiを同時に接続する「マルチコネクション」を搭載し、より快適なデータ通信が可能となった。

photophoto 明るさと省電力を両立した「WhiteMagic」ディスプレイ(写真=左)。データ通信を快適にする「マルチコネクション」機能(写真=右)

 使い勝手の面では、インカメラを利用して、姿勢に応じた端末の自動回転を抑止する機能や、子どもが勝手に操作できない「タッチブロックモード」などを備えた。「ユーザーの声を聞きながら、実装する機能は随時変えています」(説明員)というように、今回のモデルでは水平な場所に端末を置くと画面がスリープ状態になる機能は搭載しなかった。

       1|2 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アクセストップ10

2024年11月09日 更新
  1. 「一括1円」からお得に購入できるスマホまとめ【2024年11月版】機種変更でも安く買えるキャリアは? (2024年11月07日)
  2. IIJ勝社長、大手3キャリアの“30GBプラン改定”に「スタックテストをやっていただきたい」と要望 (2024年11月08日)
  3. イヤーカフ型イヤフォンがもう手放せない 高価だがオンライン会議が多い在宅勤務で大活躍 そのワケは (2024年11月08日)
  4. iOS 18で日本語対応した「なぞり入力」を使う方法 フリック入力に次ぐ新しい入力方法だけど、もう試した? (2024年11月07日)
  5. ドコモはirumoの影響で減益が続くもARPUは上昇傾向 ネットワーク改善は“重層的に”取り組む (2024年11月08日)
  6. ドコモ、「つながりやすさ」向上へ次の手を打つ 「エリアの広さ」に加わる要素は? (2024年11月07日)
  7. ポケモンの新アプリ「ポケポケ」は何がすごいのか? カジュアル層からガチ勢まで心をつかむ、ルールとUIの“引き算” (2024年11月06日)
  8. ソフトバンク宮川社長、「ahamoを追いかけ、売られた喧嘩は買いたい」 LINEMO改定の意図を示す (2024年11月08日)
  9. 上期決算「KDDI・ソフトバンク」と「ドコモ」で明暗が分かれたワケ 鍵を握る“メインブランドへの移行” (2024年11月09日)
  10. AQUOS sense9が実質1万9800円、スマートウォッチが最大1万6500円引きに au/UQ mobileで「BLACK FRIDAY 2024」開催 (2024年11月07日)
最新トピックスPR

過去記事カレンダー