UQコミュニケーションズは、10月31日から「WiMAX 2+」の正式運用を開始した。同時にKDDIのモバイルルータ「Wi-Fi WALKER WiMAX2+ HWD14」も販売を開始している。
これに合わせて、UQコミュニケーションズは大規模量販店の「ヨドバシカメラ マルチメディアAkiba」「ビックカメラ 有楽町店」「ヤマダ電機 LABI1日本総本店」で、WiMAX 2+開始イベントを行った。
このイベントに出席したUQコミュニケーションズ代表取締役社長の野坂章雄氏は、イベント終了後に質疑応答を行い、そのなかで、基地局の整備や基地局間干渉などのセッティングに関する作業見通しについて言及した。
野坂氏は、運用前の検証で無線LANでルータとスマートフォンなどを接続した環境で、転送速度の測定値がLTEと大きく変わらないことについて、「WiMAX 2+が速いかどうかを評価するにはUSBで接続した状態で考えなければならない。無線LAN接続の状態で速度が出ていないとかLTEと速度を比較するというのは、また違う問題」という考えを示した。
ただ、その一方で「多くのユーザーはモバイルルータで無線LANを使って接続して使うはず」という認識はしており、「多くのことが関連しているので、現時点でこれという要因は分からないが、考えていかなければならない」と述べている。
なお、WiMAX 2+の基地局設置数が多くなるにつれて、基地局間で電波の干渉が起きてWiMAX 2+そのもののデータ通信速度が遅くなるが、この解消のための基地局調整は、ある程度まとまった数の基地局の設置ができた時点で行い、それを約3カ月周期で繰り返していくことで作業を進めていくと説明している。
また、WiMAX 2+対応ルータのラインアップについては、「これから(ルータメーカーと)話をしていかなければならない」としながらも、WiMAX対応ルータのようにたくさんの製品が登場することはないと語っている。さらに、スマートフォンへの内蔵は「期待しているが、こちらから(具体的なことを)いうことではない」と、具体的な動きや予定について明らかにしなかった。
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