飯塚市のアプリコンテスト グランプリはベストショットの場所やタイミングを教えてくれる「Phorec」e-ZUKAスマートフォンアプリコンテスト2013

» 2014年01月27日 22時59分 公開
[園部修,ITmedia]

 福岡県飯塚市の産学振興課が1月25日、個人またはグループのスマートフォンアプリ開発者を対象とした「e-ZUKAスマートフォンアプリコンテスト2013」の公開プレゼンテーションと表彰式を開催した。

 会場となった飯塚市の九州工業大学の飯塚キャンパスは、国内では初のコンピュータサイエンスの総合学部、情報工学部があるところ。ここの500人講義室で、1次審査を通過した15作品の開発者が、審査員に向けてアプリのコンセプトや特徴、機能をアピールした。

 グランプリを受賞したのは、奈良先端科学技術大学院大学のナッタプーム・アモーンパチャラ(Nuttapoom Amornpashara)氏が開発した「アマチュア写真家向け撮影支援アプリ Phorec」 というアプリ。アプリ名はContext Aware Photograpy Recommender Systemの“Pho”と“Rec”を組み合わせて名付けられている。

PhorecPhorec 「Phorec」は、そのアイデアと技術力の高さ、両面で高い評価を受けた。プレゼンテーションのクオリティやアプリそのものの完成度も高かった(写真=左)。グランプリ受賞者で記念撮影(写真=右)。左からアモーンパチャラ氏の指導教員、奈良先端科学技術大学院大学 准教授の荒川豊氏、飯塚市長の齊藤守史氏、グランプリを受賞した奈良先端科学技術大学院大学のナッタプーム・アモーンパチャラ氏、審査員長の青森公立大学 経営経済学部 准教授、モバイル研究家の木暮祐一氏

 iOS上で動作するこのアプリは、Flickr上にある膨大な風景写真の撮影データと位置情報を参考にして、特定の場所でベストショットを撮影するためのアシストをしてくれる。プレゼンテーションでは、富士山での撮影を例に、今いる場所、天候、日時などを設定すると表示される写真の一覧を元に、撮影場所や方向とカメラの設定が確認できる様子がデモされた。現状、サーバで前処理された写真しかレコメンドされないという課題はあるものの、景色が美しい場所でよりきれいな写真を撮るために必要な情報を、適宜提示してくれるというシステムは、実際のリリースが待ち遠しいという声もあった。

 通常、グランプリは各賞を受賞した作品から選ばれるのが通例だが、Phorecは各賞には該当しなかったものの、そのアイデアと技術力が審査員から高く評価され、グランプリに選出された。

 出題企業からのテーマに応じた各賞は、7組が受賞した。また当日講演したセガネットワークス、サーバなどのインフラを応募者に提供したビットアイル、Ustream中継を担当したブロードバンド推進協議会も、1次審査通過作品の中から優秀な作品をそれぞれ選出している。

テーマ別受賞作品
企業賞・市長賞 受賞作品 受賞者
NHN PlayArt賞 おもひでならべ 九州工業大学大学院情報工学部 開始
九州インターメディア研究所賞 スマパト!! 九州工業大学情報工学部 プログラミング同好会 teamT
シャープ賞 おそと de すまーと家族 デジタルハリウッド福岡校 RAS+1
トヨタ自動車九州賞 ころころドライブ 深川公介
パソナテック賞 Presly 九州工業大学情報工学部 P&D Presly Team
マイナビ賞 工大祭アプリ 九州工業大学情報工学部 P&D ピッチピチの編入's
飯塚市長賞 ほうこく! 〜 飯塚市協働レポート作成アプリ 〜 株式会社からくりもの 小柳考啓

当日の全プレゼン作品から選ばれた受賞作品
企業賞 受賞作品 受賞者
セガネットワークス賞 おそと de すまーと家族 デジタルハリウッド福岡校 RAS+1
ビットアイル賞 Presly 九州工業大学情報工学部 P&D Presly Team
ブロードバンド推進協議会賞 おそと de すまーと家族 デジタルハリウッド福岡校 RAS+1
※ブロードバンド推進協議会賞はUstreamの視聴者投票で決定
e-ZUKAスマートフォンアプリコンテスト2013 e-ZUKAスマートフォンアプリコンテストの1次選考通過者と審査員

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