ビッグローブは6月30日、高速なLTE通信と音声通話サービスが利用できる低価格スマートフォン「BIGLOBEスマホ」を7月1日から販売すると発表した。端末込みで最も安い「音声通話スタートプラン」は月額3476円(税別)から。
同社は現在、データ通信のみのSIMカードとシャープ製のAndroidスマートフォン「AQUOS PHONE SH90B」、Wi-Fiスポットをセットにした「Wi-Fiほぼスマホ」を月額2776円で販売している。“ほぼスマホ”は050番号が付与されるIP電話アプリの「BIGLOBEフォン・モバイル」を使った音声通話が可能だったが、090番などから始まる携帯電話番号は使ええず、フィーチャーフォンからの乗り換えニーズなどに対応できていなかった。
BIGLOBEスマホは携帯電話番号による音声通話が可能で、番号ポータビリティ(MNP)にも対応した。通話料金は20円/30秒の完全従量制。セット販売する端末はほぼスマホと同じSH90Bで、9月以降にはLGエレクトロニクスのグローバルモデル「LG G2 mini」もラインアップに追加する予定だ。
通信網は従来と同じく、NTTドコモのネットワークを借りて提供。仕様上の通信速度は下り最大150Mbpsだが、端末(SH90B)が下り最大100Mbpsまでしか対応していない。またSIMカードのみも「音声通話SIM」として月額1600円で販売、また従来のほぼスマホ(音声通話なし)も引き続き販売する。
メインとなる音声通話スタートプランは1カ月に利用できるデータ通信量が1Gバイトまでで、超過した場合は通信速度を128kbpsに制限。さらに直近72時間(3日間)で120Mバイト以上の通信があった場合にも通信速度を制限する場合がある。通信量が超過した場合は100Mバイトごと300円を課金することで速度制限を解除する。
このほか、月間の通信容量が2Gバイトの「ライトSプラン」(端末込み4281円/SIMのみ2405円)、同3Gバイトまでの「ライトMプラン」(5614円/3738円)、7Gバイトまでの「スタンダードプラン」(6566円/4690円)も用意した。直近72時間で利用できる通信量も、ライトM/Sプランは360Mバイト、スタンダードプランは1Gバイトと余裕がある。
また同社はBIGLOBEスマホの提供と同時に3G/LTEとWi-Fi接続を自動で切り替える「オートコネクト」アプリをアップデート。通信量のチェックと利用できるWi-Fiスポットを表示する機能を追加する。自宅だけでなく外出時でもWi-Fiスポットを活用することで、月間1Gバイトでも快適に利用できるとしている。
ビッグローブの古関義幸社長はBIGLOBEスマホの発表会で、「今までは『ほぼスマホ』と“ほぼ”が付いていたが、BIGLOBEスマホはLTEのフルスピードが使えて、さらに090番のような電話機能が付いたちゃんとしたスマホ。速くて安い、みんながうれしい『うれスマ』だ」とアピール。
そして、「(キャリアが提供する)従来のスマホは、速度も速く通信容量も多いが、料金が高い。いわゆる格安スマホは料金は安いが速度は遅く、容量も制限される。BIGLOBEスマホは速度は速いまま、容量を制限するため安く提供できる。従来のスマホが豪華なリムジンなら、格安スマホは軽自動車。BIGLOBEスマホはハイブリッドカーのような関係」(古関社長)と説明した。
BIGLOBEスマホはビッグローブの直販ストア、Amazon.co.jp、BIGLOBE楽天市場店で販売するほか、イオンリテールの店舗でも扱う。
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