NTTドコモは、2015年3月から「LTE-Advanced」の通信サービスを提供する。
LTE-Advancedは、LTEをさらに高速化するための技術。複数の周波数帯を束ねて同時に通信する「キャリアアグリゲーション」により、伝送速度を向上させることができる。今回は計30MHz幅を使うことで、下り最大225Mbpsの通信が可能になる。なお、上りの速度は最大50Mbpsと変わらない。
キャリアアグリゲーションでは、1.5GHz帯(15MHz幅)と2GHz帯(15MHz幅)、800MHz帯(10MHz幅)と1.7GHz帯(20MHz幅)を組み合わせることで、下り最大225Mbpsを実現する。また提供時期は後ろ倒しになるが、800MHz帯(10MHz幅)と2GHz帯(15MHz幅)を組み合わせて下り最大187.5Mbpsのサービス提供も予定している。
LTE-Advanced(キャリアアグリゲーション)を利用できるエリアは「現在検討中」(ドコモ)とのことだが、都心部を中心に、利用者が多い場所から対応していく予定としている。また、800MHz帯と1.7GHz帯のキャリアアグリゲーションは、東名阪でのみ利用できる。
LTE-Advancedに対応するのは、LTE Category6以上の端末。ドコモが冬春モデルとして発表したスマートフォンは、いずれもCategory4までの対応なので、LTE-Advancedは利用できない。現時点でLTE-Advancedに対応するのはモバイルWi-Fiルーターの「Wi-Fi Station HW-02G」と「Wi-Fi Station L-01G」の2機種のみ。
なお、KDDIは800MHz帯(10MHz幅)と2.1GHz帯(10MHz幅)を組み合わせた下り最大150Mbpsのキャリアアグリゲーションを5月から提供している。ソフトバンクモバイルは、AXGP(2.5GHz帯)で下り最大165Mbpsのキャリアアグリゲーションを9月から提供中。2015年以降は、FDD-LTEにおいて下り最大187.5Mbpsを実現するキャリアアグリゲーションを提供する予定。
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