日本のコンビニにはさまざまな弁当が並ぶほか、「こんなものまであるのか!」と思わせるほど冷凍食品の種類も豊富だ。とはいえ電子レンジでチンする食事はなんとなく味気ないもの。きちんと調理された温かい料理が食べたいと思うものの料理するのは面倒だし時間もない、という人のために、スマートフォンで操作できる全自動調理器をSerenetiが発表した。予定価格は600ドル前後で2015年度内の販売を予定しているという。
金属製フレームに覆われたこの調理器は、過熱が可能な電磁式モデル。フレームの内側上部にはモーターで動くターナー(フライ返し)を備えており、調理にはフライパンを利用する。本体内部にはトレイの置き台が3段あり、それぞれに料理の具材をセットできる。一方、スマートフォンアプリにはあらかじめ主な料理の具材準備方法と調理内容がプリセットされている。トレイに入れる具材は自分で用意する必要があるが、それを本体にセットして調理開始ボタンを押せば、あとは出来上がりを待つだけ。プリセットされていない料理は、調理方法を自分で設定できる。
電磁調理器はアプリで指定された温度まで自動的に加熱され、設定した時間にあらかじめセットしておいた具材が投入される。その後、ターナーが回り具材が固まったり焦げ付いたりしないないようにうまく混ぜてくれる。そして次の指定時間がくれば2番目のトレイに入った具材が自動的に投入され、引き続き調理を続ける。最後のトレイの具材が入って調理が終わると、スマートフォンに通知が届く。つまり、料理中は調理器から離れて自室でのんびり料理が出来上がるのを待っていればよいわけだ。
Serenetiは将来、具材の販売も検討しているという。例えば「ミートソース具材セット500円」のように、3つのトレイに具材を入れて販売するというものだ。さらに「1週間夕飯セット5000円」のように、具材トレイの定期契約販売も検討しているという。具材の方で利益を得られれば、この全自動調理器を無料でレンタルできる可能性もあるわけだ。
近い将来、「A社の夕飯セットどう?」「B社の方が味にインパクトあるから、先週から乗り換えたよ」「C社の和食もうまいよ」というように、食事も調理器具会社と月額契約する、なんて時代が来るかもしれない。
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