半年無料、業界最安でも利益は残せる――DTI SIMがレッドオーシャンにあえて挑む理由MVNOに聞く(2/2 ページ)

» 2016年01月29日 06時00分 公開
[石野純也ITmedia]
前のページへ 1|2       

DTIのユーザー数は2倍に増える可能性がある

DTI SIM 田中伸明氏

―― 効果のほどは、いかがでしょうか。

田中氏 広告宣伝費で見ても、それほど多くの投資はしていませんが、想定より多いぐらいの勢いで、ユーザーは増えています。

―― 規模感としては、どのくらいを目指しているのでしょうか。

田中氏 今、固定通信のユーザーが30万人ぐらいいて、まずはそこと同程度を目指したいと思っています。固定の方は、比較的年齢が上の方も多いので、格安SIMを別に持っている率は低い。そんな中で、家計の中での通信料を下げるために、格安SIM、格安スマホを選択肢として考える人が増えてきています。そこが浸透してくれば、固定の契約は維持したまま、新しいサービスを使ってもらえます。DTIのユーザー数としては、2倍に増える可能性があるということです。

―― 今はSIMカードの単体販売ですが、端末をセットで売っていくということはありえるのでしょうか。先ほどの広告手法も使えそうですが……。

田中氏 ありえますね。他社さんの売っているハードウェアも、一時期よりは売れるようになっています。ただ、うちが横並びのことをやっても、全部がレッドオーシャンです。ハードウェアは特に差別化要因がないので、ユーザーニーズを見ながらですね。工夫できるところがあればやっていきたいと思います。また、グループとして見れば、垂直統合的に端末とセットで販売しているところもあるので、そちらに誘導するということもできます。

―― 通信速度に関しては、いかがですか。

田中氏 非常に安定していて、昼夜問わず、同じ速度が出るように意識しています。トラフィックの状況を確認できるツールも、フリービット側から提供していますし、どのくらいの速度まで落ちると、体感で使い心地が悪くなるのかというようなことも(DTI側に)教えています。

―― 比率としては、データSIMが多いのでしょうか。

田中氏 まだまだデータですね。ですが、MNPしてくれるユーザーも増やしたいと考えています。MNPのしやすさという点では、他社に劣っているので、そこは早く対応していくようにします。

―― 最後に、DTIとして、使命のようなものがあれば教えてください。フリービットモバイルでは、「スマホを変えるスマホ」のように壮大な目標が掲げられていましたが、お話を聞いていると、非常に現実的で(笑)。何か大きな目標があれば教えてください。

田中氏 DTIとして、レッドオーシャンにあえて突っ込んでいるのは、業界全体として、大手キャリア3社のサービスではなく、もっと割安で、手軽に使えるところがあったらいいと考えているからです。その領域を、とにかく大きくするのが、フリービットとしての使命で、それをやる上で、DTIも重要な戦略を担う会社の1つです。

 また、フリービットとしての立ち位置は、freebit mobileがあったころから変わっていません。トーンモバイルでも、DTIでも、(MVNEを利用する)U-mobileでもいいので、ユーザーを増やしてほしいと考えています。

取材を終えて:MVNOの王道だが、差別化をしなければ消耗戦の可能性も

 垂直統合を志向したfreebit mobileや、速度を絞ったServersMan SIMを展開していたフリービットグループにとっては、DTI SIMが、ある意味、最初の“正攻法”ともいえる。LTEの速度を抑えず、低価格を訴求するというのは、MVNOの王道だ。後発で新規に始めたDTI SIMだが、現状の競争環境を考えると、この形が正解だった印象を受ける。

 もっとも、価格競争には限界もある。現状では最安値を打ち出せているが、追随してくる会社が増えれば、さらなる消耗戦になりかねない。マーケティング手法に独自性があるのは確かだが、今後は、技術的、サービス的に、何らかの差別化を打ち出す必要性が出てくるかもしれない。

基本情報から価格比較まで:―― 格安SIMの情報はここでチェック!→「SIM LABO

格安SIM、SIMロックフリースマホのすべてが分かる

前のページへ 1|2       

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アクセストップ10

2026年02月12日 更新
  1. KDDI、「副回線サービス」の一部を8月末に終了 “Starlink”や“00000JAPAN”などの代替手段があるため (2026年02月11日)
  2. 楽天モバイル+ドコモ回線がセットの格安SIM「NYCOMO(ニコモ)」 月額4928円でデータ無制限+3GB (2026年02月10日)
  3. ソフトバンク、短期解約を繰り返す「ホッピングユーザー」を抑制 その理由は? (2026年02月09日)
  4. 「東京アプリ」で1.1万円分をゲット、お得な交換先はどこ? dポイント10%増量+楽天ペイ抽選が狙い目か (2026年02月05日)
  5. Amazonで整備済み「iPad(第8世代)」128GBモデルが3万5800円 10.2型ディスプレイ搭載 (2026年02月09日)
  6. Amazonで整備済み「AQUOS sense8」が9%オフで3万円以下 6GB+128GB、5000mAhバッテリー搭載 (2026年02月11日)
  7. 2048Wh、瞬間最大出力2400Wのポータブル電源「EcoFlow DELTA 2 Max」が25万円→9.4万円に (2026年02月10日)
  8. Amazonで整備済み「Galaxy S22 Ultra」ドコモ版が6万4800円 本体にSペンを標準装備 (2026年02月10日)
  9. 財布に入る、カード型の使い切りモバイルバッテリー登場 発火リスクの低いリチウムマンガン電池を採用 (2026年02月09日)
  10. IIJmio、mineo、NUROモバイル、イオンモバイルのキャンペーンまとめ【2月10日最新版】 お得な月額割引や激安スマホも (2026年02月10日)
最新トピックスPR

過去記事カレンダー

2026年