「U-mobile PREMIUM」を試す――品質はどこまで“プレミアム”なのか?

» 2016年08月30日 06時00分 公開
[田中聡ITmedia]
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 U-NEXTが7月1日から提供している「U-mobile PREMIUM」は、IIJがMVNEとなって支援をしているモバイル通信サービス。LTE通信が使い放題なのが特徴で、データ通信のみなら月額2480円(税別)、データ通信+音声通話なら月額2980円(税別)で利用できる。U-NEXTはこれまでも、同じ料金で「LTE使い放題プラン」を提供していたが、MVNEを従来のフリービットからIIJに変更した(使い放題以外の従来プランは現在も提供している)。

 サービス名に「PREMIUM」を付けたのは、通信品質が高いことを示すため。IIJは自身がMVNOとなって「IIJmio」を提供しているが、MVNEとして、他社のMVNOを支援する取り組みも強化している。IIJの通信品質の高さは多くのMVNOから評価されており、MVNEとして提供している回線数も増加している

 では、実際の通信速度はどうなのか? 普段使いでどこまで快適に利用できるのか? “PREMIUM”の名にふさわしい品質なのかを確認した。

U-mobile PREMIUM ちょっとプレミアム感のある「U-mobile PREMIUM」のパッケージ。「Moto G4 Plus」で試してみた

実効速度を計測

 まずは手っ取り早く通信の性能を測るべく、スピードテストを行った。参考として、旧LTE使い放題プランと、IIJmioのSIMを比較してみた。実施したのは8月8日(月)の10時30分〜40分、12時30分〜40分、19時30分〜40分と、8月9日(火)の15時37分〜47分の計4回。場所は東京都千代田区のアイティメディアオフィス内。使用した端末は「Moto G4 Plus」で、「RBB TODAY SPEED TEST」アプリで3回計測して平均値を出した。

実効速度の比較(Mbps)
U-mobile PREMIUM U-mobile(旧LTE使い放題プラン) IIJmio
2016/8/8 10:30〜10:40 下り 12.01 0.41 10.11
上り 9.92 0.27 10.88
ping 76.67 120.33 53.33
2016/8/8 12:30〜12:40 下り 0.18 0.65 0.72
上り 8.35 7.3 7.56
ping 91 66.33 109.33
2016/8/8 19:30〜19:40 下り 0.83 2.24 0.39
上り 8.34 8.01 0.57
ping 91.67 164.33 74.67
2016/8/9 15:37〜16:37 下り 10.14 1.34 8.55
上り 6.41 5.04 7.8
ping 72.33 72.67 66.67

 8月8日10時30分〜の測定では、下りはU-mobile PREMIUMが平均12.01Mbpsで、平均10.11MbpsのIIJmioよりも好結果となった。上りもPREMIUMは10Mbps前後と好調だった。下りも上りも平均0Mbps台だった旧LTE使い放題プランと比べると雲泥の差だ。

 通信が特に混雑し、MVNOにとっては鬼門ともいえるランチタイムはどうか。8月8日12時30分〜では、下りは3サービスとも1Mbps未満という低調な結果となり、U-mobile PREMIUMは平均0.18Mbpsと最も苦戦した。上りは3サービスとも7〜10Mbpsで安定していたが、下りが改善されていないのは残念だ。IIJmioもランチタイムは低調が続いているので仕方のない面もあるが、せめて旧LTE使い放題プランよりは速度を上げてほしい。

 8月8日19時30分〜は、退勤時間と重なり、ある程度の混雑が予想されたが、ランチタイム並みに苦戦した。U-mobile PREMIUMは下りが1Mbpsに届かず、平均2.24Mbpsの旧LTE使い放題プランよりも低調な結果となった。また、IIJmioも下りは平均0.39Mbpsと苦戦した。

 8月9日15時37分〜は、業務のコアタイムで帯域がすいていたためか、下りはU-mobile PREMIUMが平均10.14Mbpsと最も好調だった。IIJmioは平均8.55Mbpsとまずまずだが、旧LTE使い放題プランは平均1.34Mbpsだった。上りは3サービス平均5〜7Mbpsで安定していた。

 なお、U-mobile PREMIUMでも、(U-mobileの)他の通信サービスと同様に、他のユーザーの通信に影響を与えるような大量のデータ通信を行った場合に、通信を制御する場合があるので、留意しておきたい。通信制御のルールについては公開されていない。

日々の通勤で使ってみた

 普段使いでどこまで快適に利用できるのかも気になるので、通勤中を中心に数日間使ってみた。移動中のスマホの用途はブラウジング、SNSアプリの閲覧、「ジャンプ+」でコミック閲覧、「Pokemon Go」をプレイ、「Apple Music」で音楽鑑賞――が主のもの。こちらもMoto G4 Plusで試してみた。

 出勤時の移動時間は9時40分〜10時30分ごろ。この時間帯は電車のラッシュも一段落しているので帯域もすいており、ブラウジングもコミックダウンロードもポケモンGOも音楽鑑賞も快適だった。実測では20〜30Mbpsほどの速度が出た。

 退社時間は日によってまちまちだが、23時以降だとやはり回線がすいており、実測で20〜30Mbpsほど出た。ただし20時台に移動したときは回線が混み合っており、コミックのダウンロードが遅かったり、Apple Musicの音楽再生ができなかったりしたときがあった。

 また、8月26日(金)の19〜20時は金曜日の退社時間と重なっていることもあってか、アイティメディア社内では非常に速度が遅く、実測で下り0.2〜0.4Mbpsほどしか出なかった。ジャンプ+で19ページのコミックにアクセスしたところ、全ページを表示するのに約7分30秒もかかり、YouTubeの再生はできないに等しい状況。「通信制限がかかっているのか?」と感じたほど遅かった。一方、27日(土)の19時台は下り20Mbps以上、28日(日)の6時台は下り20Mbps以上出た。

U-mobile PREMIUMU-mobile PREMIUM 8月26日の19時台は、コミックのダウンロードもままならないほど回線が混雑していた(写真=左)。「Pokemon Go」も、ポケストップが表示されない状態だった(写真=右)
U-mobile PREMIUMU-mobile PREMIUM 26日の19〜21時台は下り0Mbps台が続く厳しい状況だった(写真=左)。反面、土日の午前や夕方以降は快適だった(写真=右)

 回線がすいていれば十分な速度が出るのは、旧LTE使い放題プランと比べて大きく進化したポイントだが、平日/休日と時間帯によって速度の差がありすぎるのは気になる。「全ての時間帯でプレミアムな品質を確保している」とは言い難いが、LTEが使い放題なのは、IIJmioや大手キャリアのサービスにはない魅力。多少のストレスには目をつむる必要があるが、U-mobile PREMIUMは、通信量を気にせずヘビーにスマホを使いたい人の有力な選択肢になるだろう。

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