iPhone 7 Plusの「ポートレートモード」を楽しく活用する方法荻窪圭の携帯カメラでこう遊べ(2/5 ページ)

» 2016年11月11日 18時25分 公開
[荻窪圭ITmedia]

被写界深度って何?

 被写界深度は写真用語。一般には使われないので「?」となる人も多いはず。

 カメラって光学的な問題で「ピントの合う範囲」は限られている。例えば、とあるデジタル一眼で1mの位置に合わせた場合、ピントが合って見えるのは「0.952mから1.053m」のわずか10.1cmだけ。イメージセンサーサイズやレンズによって大きく変わるので参考までにとどめてください。

 それより手前や奥はボケて写る。このピントが合って見える範囲を「被写界深度」と呼び、ピントの合う範囲が狭いと「被写界深度が浅い」、広いと「被写界深度が深い」というわけだ。

 一般に、

  • 同じ絞り値(F値)で同じ画角なら、センサーサイズの大きい方が、被写界深度は浅くなる。
  • 同じ絞り値なら広角より望遠の方が被写界深度は浅くなる。
  • 同じレンズなら絞りを開いた方が(値を小さくする)被写界深度は浅くなる
  • カメラ側の条件が同じなら、被写体との距離が近い方が被写界深度は浅くなる

 という法則がある。ややこしいけど、iPhoneの場合は絞り値も画角も固定なのでまあ気にしてもしょうがない。近くのモノを撮った方が背景はボケやすい、という程度に覚えておけばいい。

 ただiPhoneのセンサーはデジタル一眼に比べると非常に小さいため、なかなか背景がきれいにボケる写真は撮れないわけだ。そこで、「被写界深度エフェクト」機能を使って背景を大きくボカした写真を作ろうというわけである。正しくいえば「被写界深度を浅く見せるエフェクト」だ。

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