富士通コネクテッドテクノロジーズ(旧:富士通)のNTTドコモ向けAndroidスマートフォン「arrows NX F-01J」は、ドコモ向けarrowsのフラグシップ「arrows NX」シリーズの最新作だ。“スペック番長”から“実用性重視”に方針転換した、ある意味で印象的なモデルとなっている。
丈夫なボディー設計、採用するチップセットなど、F-01Jの実用性重視の姿勢はさまざまな面から感じることができる。この記事では、その中でも一番“地味”だが“重要”な改善が図られた虹彩認証「Iris Passport(アイリスパスポート)」について詳しくレビューする。
本題に入る前に、Iris Passportの基本的な仕組みについておさらいしよう。
Iris Passportのハードウェアは、赤外線カメラと赤外線ライト(LED)から構成される。認証の際には、赤外線ライトが目に照射され、それを赤外線カメラが撮影する。撮影した目の虹彩が、本体に登録してあるものと合致すれば、本人確認OKということになる。
目に照射される赤外線は、人体に照射する光線の安全基準である「IEC62471(JIS C 7550)」をクリアしているため、距離基準(目から15cm以上)を満たす限りは安全上の問題は全くない。不意に距離基準未満に目(顔)が近づいてしまった場合は、近接センサーがそれを検知してIris Passportを停止するので安心だ。
Iris Passportを利用するには、端末設定の「ロック・セキュリティ」内にある「虹彩登録」から虹彩データを登録する必要がある。登録前にはチュートリアルが表示されるので分かりやすい。
ここまでは、既存の「ARROWS NX F-04G」「arrows NX F-02H」や「arrows Tab F-04H」のIris Passportと変わりない。しかし、F-01Jでは虹彩認証ソフトウェアのアルゴリズムを改善したことによって、虹彩データの登録に必要な時間が大幅に短縮している。以下の動画を見れば、その差は歴然としている。
また、登録後の認証速度も向上している。F-04GもF-01Jもほぼ一瞬で認証を完了するのだが、F-01Jはより“一瞬”に近づいている印象だ。こちらも、動画で見比べてみるとよく分かる。
動画内で利用している、画面を2回タップしてスリープを復帰する機能は「タッチでON」と呼ばれるものだ。Iris Passportと併用する場合は特に便利なこの機能だが、初期状態では無効となっている。端末設定の「壁紙・画面」にあるタッチでONの項目にチェックを入れて有効にしよう。
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