頑丈×スリム……だけではない! 「arrows NX F-01J」ファーストインプレッション(1/2 ページ)

» 2016年12月08日 17時00分 公開
[井上翔,ITmedia]

 NTTドコモから、富士通コネクテッドテクノロジーズ製Androidスマートフォン「arrows NX F-01J」(以下「F-01J」)が発売された。富士通コネクテッドテクノロジーズ(旧:富士通)のフラッグシップモデル「arrows NX」シリーズにおいて、1年ぶりの新作だ。

 今までのarrows(ARROWS) NXというと、最新のハイエンドプロセッサーを搭載し、新機能や新機軸を積極的に取り入れる、ある意味で「スペック番長」なフラグシップモデルという印象が強い。しかし、F-01Jは「arrowsのフラグシップモデル」という位置付けは変わらないものの、方向性は今までと若干異なっている。

arrows NX F-01J(White) arrows NX F-01J(White)

スペック:“バランス重視”にシフトチェンジ

 F-01Jは、Qualcommの最新プロセッサの1つである「Snapdragon 625(MSM8953)」を採用している。Snapdragon 625は、いわゆる「ミドルレンジ」と呼ばれる、中価格帯の機種用のプロセッサだ。従来のarrows NXと比べると、プロセッサがハイエンドではなくなったことが気がかりに感じることも否定できない。

 あえてハイエンドプロセッサから離れた理由として、富士通コネクテッドテクノロジーズの担当者は「バランスを取ったためである」と説明する。簡単にいうと、処理能力とバッテリー持ちをてんびんにかけた結果、最適解としてSnapdragon 625を選択したというのだ。

 先代の「arrows NX F-02H」と比べつつ実際に使ってみると、動作が特別に遅い(重たい)という印象は感じない。むしろ、よりサクサク動く。これは、画面解像度をWQHD(1440×2560ピクセル)からフルHD(1080×1920ピクセル)に“下げた”ことが、全体的な動作速度の向上につながったものと思われる。

 スマホの主な用途がSNSの利用やWebサイトの閲覧であれば、Snapdragon 625でも十分に快適だ。音楽や動画の視聴も、問題なくサクサクできる。ゲームも、3Dを軽く利用した程度のものであれば、サクサク楽しめる。「Pokemon GO」も、AR(拡張現実)モードを有効にした状態で快適に遊べた。ただし、本格的な3Dゲームとなると、若干動作が厳しくなる。

Web閲覧でも……動画視聴でも…… Webブラウジング(写真=左)やネット動画視聴(写真=右)など、日常的によく使うであろう機能は先代(F-02H)と遜色ないか、より快適に使える
Pokemon GOを楽しむ 「Pokemon GO」は、ARモードを有効にした状態でも快適に動作する

 試しに、1世代前のハイエンドプロセッサ「Snapdragon 810(MSM8994)」を搭載するAndroid 6.0スマホと「Antutu Benchmark」の結果を比べてみたところ、下表のような結果となった。なお、Snapdragon 810スマホの画面解像度や、メインメモリ(RAM)・内蔵ストレージの容量はF-01Jと同一だ。

Snapdragon 810搭載スマホとF-01Jのベンチマーク比較
Snapdragon 810スマホ F-01J(Snapdragon 625)
3D 31589 12005
UX 23711 21173
CPU 16816 18087
RAM 4338 5165
Antutu Benchmark 6.2.6で計測

 3DテストはF-01Jの完敗だったものの、UX(ユーザーエクスペリエンス)テストでは僅差で敗北、CPUテストとRAM(システムメモリ)テストではF-01Jが勝利するという結果となった。本格的な3Dゲームをやらない限りは、少なくとも1世代前のハイエンド機種と同じ感覚で使えることは数値的にも証明されたといえる。

Snapdragon 810スマホのベンチマーク結果F-01Jのベンチマーク結果 Snapdragon 810を搭載するスマホ(写真=左)と、F-01J(写真=右)のベンチマーク結果。3D以外はほとんど遜色のない性能を確保できている

ボディー:「スリムで重い」のには理由がある

 F-01Jのボディーの厚みは約7.7mmで、NTTドコモの2016年冬モデルとしては一番薄い。2016年冬商戦でも継続販売する一部の2016年夏モデルを含めても、2番目の薄さだ。

 一方で、重量は約169gと、2016年冬モデルの中では一番重い。「スリムで重い」という、ある意味で矛盾する要素を持つことが、F-01Jの大きな特徴だ。

F-01Jの実測重量 筆者がレビューした個体は、SIMカード込みで168g。公称値よりも1g軽いが、他機種より重量があることには変わりない

 重量が増えた理由の大部分は、「SOLID SHIELD(ソリッドシールド)」と呼ばれる新しいボディー構造にある。F-01Jでは、ボディー内部の両側面にステンレスフレームを新たに配置した。また、基板などを支えるステンレスホルダを従来モデルよりも厚くしている。さらに、ボディー外側の上面・両側面には、アルミニウム合金の中で硬度が高い「7000シリーズ」で作ったパーツを配している。画面ガラス「Gorilla Glass 3」も、厚さ0.7mmと、F-02Hよりも0.2mm厚くなっている。

 「体重」が増えてでも、F-01Jが実現したかったことは、“丈夫さ”の向上だ。F-01JはF-02H同様に米国国防総省の物資調達基準である「MIL-STD-810G(MIL規格)」のうち14項目に準拠している。特に、落下試験に関しては、MIL規格に定められているものよりも厳しい「高さ1.5mの位置からコンクリート床に落とす」というメーカー独自試験にもパスしている。

 スマホの破損において、「床・地面への落下」は原因の1、2位を争う。約169gという重量は、このリスクを最小限にしようとした結果といえる。

 前述のアルミフレームには「ハードアルマイト加工」を、背面の樹脂パネルには「ハイパーダイヤモンドタフコート」をそれぞれ施しており、先述のGorilla Glass 3と合わせて、耐傷性を高める工夫も忘れてはいない。

本体上部本体左側面 本体上部と両側面の画面側には、7000シリーズのアルミニウム合金パーツを配している。ハードアルマイト加工を施すことで、色味を深め、耐傷性も高めている
本体背面 本体背面の樹脂パネルには、本物のダイヤモンドを使った「ハイパーダイヤモンドタフコート」加工を施して耐傷性を向上させた
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