「モバイル×VR」でイノベーター層を開拓――「革命児」ZenFone ARが創る新世界(1/2 ページ)

» 2017年04月13日 20時00分 公開
[井上翔ITmedia]

 ASUS JAPANは4月13日、GoogleのAR(拡張現実)技術「Tango」とVR(仮想現実)技術「Daydream」の両方に対応するAndroidスマートフォン「ZenFone AR」を2017年夏に発売することを発表した。

 ZenFone ARは、参考販売価格が8万2800円(メモリ6GB/ストレージ64GBモデル)または9万9800円(メモリ8GB/ストレージ128GBモデル)と、2〜3万円台がボリュームゾーンといわれるSIMロックフリースマホ市場の中では高価格帯の機種。一体、どのようなスマホなのだろうか。

ZenFone AR(正面)
ZenFone AR(背面) ZenFone ARはブラックのみ

日本のSIMロックフリースマホ市場に根付いた「ZenFone」

ASUS JAPANのTeng氏 ASUS JAPANのCynthia Teng氏

 ASUSは2014年11月、「ZenFone 5」を発売した。「UNLOCK THE FUTURE(未来を解き放つ)」というキャッチコピーを与えられたこの機種は、SIMロック端末が中心だった日本の携帯電話端末市場を文字通り「解き放つ」きっかけの1台となった。

 2015年5月には、「性能怪獣」というニックネームを持つ「ZenFone 2」を発売。この機種によって、日本のSIMロックフリースマホ市場におけるASUSの地位を確立したといっても過言ではない。ZenFone 2以降、同社はユーザーニーズに合わせた機種を多数投入するようになった。

 そして2016年10月、ZenFone 2の後継機種となる「ZenFone 3」を発売。「SIMロックフリースマートフォンは(イコール)『格安』ではないことを証明」(ASUS JAPAN マーケティング部長のCynthia Teng氏)したこの機種は、性能だけではなくデザイン面にも注力し、ベストセラー機種の1つとなった。

ZenFone 5 「ZenFone 5」で日本のSIMロックフリー市場を開拓し……
ZenFone 2 「ZenFone 2」でSIMロックフリースマホメーカーとしての地位を固め……
ZenFone 3 「ZenFone 3」ではデザインにも注力しユーザーの裾野を広げた

ZenFone ARは「イノベーター」に向けた新機種

 ZenFoneシリーズは、メインストリームど真ん中の機種をベースに、その派生としてプレミアム・ハイエンド機種やエントリー機種をそろえる戦略をとっている。

 新しく登場するZenFone ARは、スペック的には「プレミアム・ハイエンド」の部類に入りそうな気もする。事実、スペックは非常に品薄だった「ZenFone 3 Deluxe(ZS570KL)」とほぼ同じだ。メモリ6GB/ストレージ64GBモデルについては、価格がほぼ同じZS570KLを買いそびれた人たちへの「救済機種」と見なすこともできる。

 しかし、ASUSはこの機種を「デジタル新時代を切り開くリードするイノベーター」(Teng氏)に向けた製品としている。世間一般にハイエンド機種を求める人よりも、評価が定まり切らないうちに新技術や新機能を受け入れる「イノベーター」に向けたモデルだという。

 今までリーチしきれていなかったイノベーター層の支持を集めるべく登場したZenFone。それが、このZenFone ARなのだ。

イノベーター向け製品 ZenFone ARは、従来の「プレミアム・ハイエンド」を求めるユーザーよりも、「イノベーター」に向けた機種となる

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