Qualcommが「Snapdragon 835」で動くWindows 10をデモ 実際どんな感じ?:COMPUTEX TAIPEI 2017(1/2 ページ)

» 2017年06月01日 20時40分 公開
[井上翔,ITmedia]

 Qualcommは6月1日(台湾時間)、「COMPUTEX TAIPEI」を取材する報道関係者向けに、ARMアーキテクチャCPU用のPC版Windows 10(以下「ARM版Windows 10」)を同社のモバイル向け最新プロセッサ「Snapdragon 835」を搭載するテストマシンで動かすデモを披露した。

 Snapdragon 835とARM版Windows 10を組み合わせたデバイスは、「Always Connected PC(常時接続PC)」としてHP、Lenovo、ASUSが製品化を予定している。

 実際、ARM版Windows 10はどんな感じなのだろうか……?

テストマシン 今回使われたテストマシン。よく画面を見てみると……

見た目は普通の「Windows 10」だが……

 今回のデモで使われたのは、PC版「Windows 10 Enterprise」のInsider Preview版で、ビルド番号は「16188.rs_prelerease.170430-1928」。デスクトップを見る限りは、従来のPC版Windows 10と変わりはない。

ARM版Windows 10のデスクトップ ARM版Windows 10のデスクトップ。一見すると普通のPC版Windows 10と変わりない
ビルド番号 OSはInsider Preview版でビルド番号は「16188.rs_prelerease.170430-1928」。4月30日19時28分にビルドされたもののようだ

 しかし、システムのプロパティを開いてみると、CPU欄が「Qualcomm Snapdragon SDM835」となっている。確かに、このWindows 10はSnapdragon 835で動いているのだ。なお、このテストマシンのメインメモリは4GBと、同CPUを搭載するスマートフォンでは一般的な容量だった。

Snapdragon 835 システムのプロパティーに表示されるCPU名は「Qualcomm Snapdragon SDM835」。「SDM」は「『Snapdragon Mobile』の略」(担当者)だそうだ

 デバイスマネージャーを開いてみると、CPUの8つのコアが全て認識されていることが分かる。Snadragon 835のCPUコアは、ハイパフォーマンスな大きいコアと省電力性重視の小さいコアを組み合わせる「big.LITTLE」デザインとなっているが、ARM版Windows 10はbig.LITTLEの制御にも対応しているという。もちろん、GPUは内蔵の「Adreno 540」だ。

デバイスマネージャーの画面 テストマシンのデバイスマネージャー画面。CPUコアはbig側とLITTLE側の両方を認識し、処理の負荷に合わせて切り替えて動作できる。GPUはSnapdragon 835に内蔵されている「Adreno 540」だ

既存のPC向けアプリも稼働

 実際に動作する様子を見ていると、従来のPC版Windows 10との違いは全くといっていいほどない。仮想デスクトップは問題なく使えるし、マルチディスプレイにも対応している。繰り返しだが、操作を見ている限りは違いが全く分からないレベルだ。

 ここでMicrosoft Officeアプリを動かすデモが行われた。Excel、PowerPointやWordが「普通」に、「滑らか」に動いている。

 ……というと、何の驚きもないように思われるが、このデモで稼働しているOfficeアプリは既存の32bit版。要するに、異なるCPUアーキテクチャ向けのアプリを動かしているのだ。

Excel ARM版Windows 10で稼働する32bit版Excel
PowerPointとタスク切り替え ARM版Windows 10で稼働する32bit版PowerPoint。Windowsキー+左方向キーでウィンドウを寄せると、右側に寄せるウィンドウの候補が出てくる。挙動面でも従来のPC版Windowsと変わりない

 ARM版Windows 10は、既存の32bitプラットフォーム向けWindowsアプリを実行する機能を備えている。そのため、現行のPC版Windows 10で動く32bitアプリは、ARM版Windows 10でも基本的に問題なく実行できる。もちろん、ARMアーキテクチャに最適化されたプログラムを実行することが望ましいが、今まで慣れ親しんできたアプリをそのまま使えるという点で大きなメリットがある。

 ただし、現状では64bitプラットフォーム向けのWindowsアプリは実行できない。今後、ARM版Windows 10をアップデートしていく中で対応する予定とのことだ。

7zipのデモ サードパーティー製アプリを稼働させる例として、32bit版「7zip」をインストールして使うデモが行われた。アプリ(プログラム)の標準インストール先は、既存の64bit版Windows 10と同じく「Program Files(x86)」となる
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