WiMAX 2+ルーターの新機種は“SIM”に注意?/九州地方のWiMAX 2+事情5分で知る最近のモバイルデータ通信事情(1/2 ページ)

» 2018年02月15日 15時00分 公開
[島田純ITmedia]

 今回の「5分で知る最近のモバイルデータ通信事情」では、UQコミュニケーションズ(UQ)が2017年12月から2018年1月にかけて発売した新型WiMAX 2+ルーターと、その「SIMカード」にまつわる話と、九州地方(福岡県)でWiMAX 2+ルーターを使った時の話をしようと思います。

(記事中の通信速度は理論値)

年末に“ひっそり”登場 新・据え置きルーター「L01s」

 2017年12月、UQから「Speed Wi-Fi HOME L01s」なる据え置きタイプのWi-Fi(無線LAN)ルーターが発売されました。現在、同社と一部のMVNO、au(KDDIと沖縄セルラー電話)を通して販売中です。

 名前からも察せる通り、この機種は2017年2月に発売された「Speed Wi-Fi HOME L01」のセカンドモデルです。L01については、以前もこの連載で取り上げています。

 L01と比較した際の、L01s変更点はすぐ分かる変更点は以下の通りです。

  • SIMカード(au ICカード)のサイズが変わっている(Micro→Nano)
  • 本体重量が少し軽くなっている(約493g→約450g)
  • 背面の端子部のカラーが変わっている(ホワイト→グレー)

 それ以外は変わりないように見えるのですが、UQコミュニケーションズのFAQサイトの記載を確認すると、以下の点も変わっているようです。

  • ゲストSSID(時間制限付き接続許可)機能の追加
  • 2つ目のSSID(アクセスポイント名称)につないだ機器のアクセス権限強化

 ユーザーが多用するであろう機能については、L01とL01sとの間に違いは実質ありません。しかしSIMカードのサイズ変更は非常に重要です(詳しくは後述します)。

L01s 2017年の年の瀬に突然登場した「Speed Wi-Fi HOME L01s」

上り速度アップも恩恵は薄め? 新型モバイルルーター「W05」

 UQといえば、1月19日にモバイルWiMAX 2+ルーターの新機種「Speed Wi-Fi NEXT W05」を発売しています。L01s同様に、現在同社や一部のMVNOやauで販売中です。

 通信スペック的には「ハイスピード(WiMAX 2+単独)モード」が下り最大588Mbps/上り最大30Mbps、「ハイスピードプラスエリア(WiMAX 2+/au 4G LTE併用)モード」では下り最大708Mbps/上り最大75Mbpsとなります。

W05 2018年1月に発売された「Speed Wi-Fi NEXT W05」

 ソフトウェア更新で256QAM変調ややUDC(Uplink Data Compression)に対応した「Speed Wi-Fi NEXT W04」と同等です(参考記事)。一方、ハイスピードプラスエリアモードにおける上り最大速度は37.5Mbpsから75Mbpsに向上しましたが、対応エリアが「東名阪(関東・中部・関西)の一部」なので、恩恵にあずかれるシーンが限られていることには注意が必要です。

 このW05ですが、先に紹介したL01sと同様にSIMカードのサイズがMicroからNanoに変わっています。これは地味ながらとても重要な変化なので、この後詳しく見ていきます。

下り最大708Mbps ハイスピードプラスエリアモードだと、WiMAX 2+の2波とau 4G LTEの1波を束ねて下り最大708Mbpsで通信できる
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