auの料金施策は「ピタット/フラットプラン」では不十分? 株主から指摘が相次ぐ(2/2 ページ)

» 2018年06月20日 22時48分 公開
[田中聡ITmedia]
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“おみやげ”なぜ廃止に? 3Gサービスの終了はいつ?

―― ソラコムを買収した成果について、進捗(しんちょく)や数字があれば、教えてほしい。

高橋氏 ソラコムはIoTで非常に実績のあるベンチャー企業。これからの5G時代で、グループ企業として頼りにしている。ソラコム回線の利用実績は1万社を超えている。KDDIに移っていただくことで、企業も拡大していける。優秀な技術者が集まっているので、今後も事業発展を目指したい。

―― 今年(2018年)は(株主への)おみやげがない。株主は欲しい人もいると思うが。

村本氏 株主間の公平性の問題や、世間のすう勢を踏まえて判断した。まず還元としては、業績を上げて配当で報いていきたい。ここ数年、株主優待にも力を入れて充実化を図ってきた。おかげさまで10万人以上、個人株主の方が増加した。今後も株主さまの期待に応えられるよう検討したい。

―― スマホをよく使う中で、古い機種になるほど(ストレージの)容量がついていけなくなり、電池の持ちが悪くなることあるが、対策は?

石川氏 アプリやサービスが高度化したので、メモリ(ストレージ)はたくさん必要になる。非常に高速の通信をする関係で、電池の容量も大きなものが必要になる。メモリについては、機種によってはSDメモリカードが使える。また、クラウドにデータを上げていただくサービスをご用意している。メモリと電池容量は、その時点でなるべく高機能のものを採用している。お客さまの要望にお応えできるよう考えていきたい。

―― 3GのEZwebガラケーの利用者は約800万人と推定している。3Gガラケーの修理対応期限が、K012が2022年6月末、mamorino 3が2023年7月末となっている。ここから逆算して、EZwebが終了するのは2025年と考えてよろしいか。

石川氏 修理の期日は4年間だが、第3世代サービスをいつ終了するかは現時点では決めていない。当然、そのサービス終了時にはご不自由を感じないよう、万全の体制で迎えるようにしたい。

―― 800万人のガラケーが(3Gの停波によって)なくなったときに、新規参入されるMNO(楽天)が、彼らを狙ったサービスで顧客を奪うことが予想される。その対策は?

高橋氏 MVNOの料金水準への対抗策は、ピタットプランとフラットプランで打っている。楽天が入ってくるとはいえ、投資額もトータル6000億円程度と聞いている。どれだけ完璧な状態で入ってくるかは計り知れないが、しっかりauファンを増やし、われわれから離れられないようになるよう準備したい。

―― コマースサービスの1つとして、対面のauショップが強みと言っているが、実際auショップを利用して、電話での案内とショップでの案内に食い違いがあることが多い。機種変更したときに、ショップでも案内いただけず、カスタマーサービスに電話をしたら、ショップに聞いてほしいと言われ、1日3回ショップに行くことになった。KDDI本体とショップへの教育に対する取り組みはどうしているか。

石川氏 不快な思いをさせてしまい申し訳ございません。ご指摘のことがないよう、CS(カスタマーサポート)と店舗の情報連携に取り組んでいるが、それが十分に機能していなかった。もう一度オペレーションを見直したい。標準オペレーションマニュアルは店舗ごとにあり、スタッフは習熟する前提にある。定期的に監査もして、お客さまの声、アンケートも頂戴していて、株主さまのような不都合を感じたお客さまについては、お電話でおわびをして詳細な改善策を説明している。しっかり反省して、取り組んでいきたい

―― イーオンを子会社にしたが、イーオンをどのようにしたいのか。

石川氏 イーオンの教師は非常に優秀で、教材や学習メソッドは高い評価をいただいている。これから、デジタル化によってさらに学習の環境をよくできると考えている。ビッグデータの分析技術を使い、生徒さん1人1人に合った学習を実現できる。高度なデバイスの技術を使い、どこでも学習できる環境を整備して、日本の方々の英語がより上手になって、グローバル化に役に立てていただければと考えている。

―― 株主優待として、レッスン料を割引する制度はないか。

石川氏 まだそこまでは検討できていないが、ご意見を頂戴したので、検討してまいりたい。



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