どのキャリアが安い? 「iPhone XR」の一括価格と実質価格を比較する

» 2018年10月24日 06時00分 公開
[田中聡ITmedia]

 10月26日にAppleと3キャリアから発売される「iPhone XR」。端末価格はどれだけ違うのか。NTTドコモ、au、ソフトバンクと、Appleが直販するSIMロックフリーモデルの一括価格、3キャリアの割引適用後の価格をまとめた。価格はいずれも税込。

iPhone XR 「iPhone XR」

一括価格はソフトバンクが高い

 一括価格は64GB、128GB、256GBいずれの容量もSIMロックフリーモデルが最も安く、64GBが9万1584円、128GBが9万8064円、256GBが10万9944円。ドコモとauは64GBのみ、ギリギリ10万円に達していない。最も高いのがソフトバンク。64GBですら10万円オーバーで、どの容量もSIMロックフリーモデルより1万5000円ほど高い。ソフトバンクはiPhone XS/XS Maxでも一括価格は高い傾向にあるが、iPhone XRではさらに顕著になっている。

iPhone XR iPhone XRの一括価格

毎月の割引はソフトバンクが手厚い

 次に、毎月の割引を見ていこう。ドコモは「月々サポート」、auは「毎月割」、ソフトバンクは「月月割」を提供しており、これらを24回適用した実質価格は、2万円台〜5万円台にまで割り引かれる。

 ただし、auの「auピタットプラン」「auフラットプラン」、ソフトバンクの「ウルトラギガモンスター+」と「ミニモンスター」では、原則として毎月割と月月割は適用されない。また、ソフトバンクは「ホワイトプラン」や「ウルトラギガモンスター」など旧プランの新規受付を終了しているので、月月割は機種変更のユーザーに適用されるケースが大半だ。

 ソフトバンクの新料金プランも2年契約をしなければ月月割は適用されるが、通話基本プランが2年契約時の月額1200円(自動更新あり)または月額1500円(自動更新なし)から、2年契約なしだと月額3900円に上がる。差額は2700円か2400円だが、iPhone XRの月月割は3050円か3450円なので、2年契約なしの方がお得という考え方もできる。

 ドコモは多くのプランで月々サポートを提供しているが、割引額はauとソフトバンクの方が多く、実質負担額もauやソフトバンクの方が安い。ソフトバンクは端末価格は高いものの、月月割は3キャリアの中で最も手厚く、新規、MNP、機種変更いずれも月3000円以上が割り引かれる。月月割の対象なら、長い目で見ればソフトバンクが最もお得ともいえる。

iPhone XR iPhone XRの割引(月々サポート、毎月割、月月割)
iPhone XR iPhone XRの実質価格(月々サポート、毎月割、月月割適用時)

auとソフトバンクの“半額免除施策”を加味した場合

 毎月割や月月割に代わる割引施策として、auは「アップグレードプログラムEX」、ソフトバンクは「半額サポート for iPhone」を適用できる。iPhoneを48回払いで購入し、25カ月目以降で機種変更をすると、残りの端末代金が無料になるというもので、端末代が実質半額になる。ただし機種変更時に、使っている端末を返却する必要があるので、下取りの代金も兼ねている。

 auのアップグレードプログラムEXとソフトバンクの半額サポート for iPhoneを適用し、25カ月目に機種変更した際の価格(端末代金の半額が免除された価格)を“もう一つの実質価格”として比較すると、ドコモが最安になる。auは毎月割の24回分を引いた実質価格はドコモよりも安いが、アップグレードプログラムEXの免除額は、毎月割24回分の6万5040円か7万4640円を下回るため、今回はドコモの方が実質価格は安いという結果になった。ソフトバンクは元の端末価格が高いため、半額サポートを引いても3社の中では最も高い。

 ソフトバンクでは月月割対象のユーザーでも半額サポートを利用できるため、2つを併用できればソフトバンクの実質価格が最安になる。なお、ソフトバンクは旧プランのスマ放題「通話定額プラン」、スマ放題ライト「通話定額ライトプラン」と、「ホワイトプラン」の利用者が機種変更をした際の月月割の提供を、2019年1月31日に終了する。2019年2月以降に、旧プランのまま機種変更をした場合、月月割は適用されないので注意したい。

iPhone XR iPhone XRの実質価格(auのアップグレードプログラムEXとソフトバンクの半額サポート for iPhone適用時)

 今回はあくまで端末代金の違いを紹介したが、キャリアの施策も含めたトータルコストの差は、別途検証する予定だ。

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