ガジェット好きに刺さる端末/爆増するコード決済の課題Mobile Weekly Top10

» 2018年11月29日 18時30分 公開
[井上翔ITmedia]

 今回のITmedia Mobile Weekly Top10は、2018年11月12日から11月18日までのアクセスを集計し、ランキング化しました。

KY-01L カードケータイ KY-01L
Nubia X 本体裏面(写真)にも有機ELディスプレイを搭載する「Nubia X」

 今回のランキングでは、NTTドコモから11月22日に発売された「カードケータイ KY-01L」(京セラ製)に関する記事が2つトップ10入りしました。

 KY-01Lは事実上音声通話に特化した端末ですが、電子ペーパーを搭載していることなど、ある意味では「デジタルガジェット好き」の人の心をつかむ要素を持ち合わせています。ガジェット好きの心をつかむという点では、2位にランクインした記事で紹介されている中国Nubiaの両画面スマートフォン「Nubia X」も同じような力を持ち合わせています。

 「ガジェット好き」といっても趣味・嗜好(しこう)は千差万別ではありますが、今までにない(あるいは他にはない)ギミックや機能に強く魅力を感じる傾向は共通です。一方で、ガジェットにあまり興味のない人は、そのようなギミックや機能が“奇異”に見えてしまって、むしろ敬遠してしまうきらいもあります。ガジェット好きの人が好むスマホやケータイが「商業的な成功を収めた」という話をほとんど聞かないのは、その証左です。

 ただ、このような製品が全くでなくなってしまうと、技術的な進歩が起こりづらくなってしまうということも事実。そういう観点では、ガジェット好きな人の琴線に触れる製品を作れることこそ、メーカーとしての力強さを暗に示しているともいえます。

 KY-01Lに続く、そしてNubia X以上にガジェット好きをうならせるスマホ・ケータイを作る日本メーカーは現れるのでしょうか。

Paypay Paypayが実施する「100億円あげちゃうキャンペーン」

 ランキングの9位には、ソフトバンクとヤフーの合弁コード決済サービス「Paypay」のキャンペーンに関する記事が入りました。

 コード決済は現在「百花繚乱」ともいえる状況ですが、そのメリットの多くが加盟店、つまり「使ってもらう側」のもので、利用者のメリットが語られることはあまりありません。

 筆者は決済手段に興味があり、さまざまなサービスを使っているのですが、その中で利用頻度が圧倒的に“低い”のは、Paypayなどを始めとするコード決済。というのもFeliCaやNFCを使った決済(おサイフケータイやApple Pay)はアプリを起動せずに使える一方、コード決済はいちいちアプリを起動しないと使えないのが面倒なのです。「いやいやApple Payは認証しないと使えないだろう」と思われるかもしれませんが、それでもコード決済よりは素早く決済できます。

 Paypayのキャンペーンはまず「使ってもらおう」という意図で始めるものだと思われますが、継続して使う上での利便性も確保できなければ意味が薄れてしまいます

 コード決済は利用者側にとってメリットのあるサービスになるのでしょうか。これからが、ある意味で正念場です。

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