ソフトバンクとY!mobileのブランドすみ分けは、主に料金面に軸を置いているが、実際は端末ラインアップも差別化している。
ソフトバンクブランドは最新のiPhoneやハイエンドAndroidスマートフォンが主体。それに対し、Y!mobileは比較的手頃なAndroid Oneスマホや古めのiPhoneが主体で、SIMカードの単品販売やSIMロックフリースマホとのセット販売にも力を入れている。
最近でこそ、ソフトバンクブランドでも一部のAndroid Oneスマホを取り扱うようになったが、それでも両ブランドでは取り扱い端末に差がある。
ブランドを料金で分けるのは良いが、端末まで分けてしまうと、「安い料金でハイエンド端末を使いたい」「大容量プランがほしいけれど端末はそこそこで良い」というニーズに応えづらくなってしまう。
この課題に関しても、質疑があったので紹介したい。
―― 端末について、Y!mobileでは2018年12月から「iPhone 7」を売ってますが、最新のiPhoneを取り扱うソフトバンクブランドと比べると「2年遅れ」のものです。先ほど、ブランドの運営一体化に関する話がありましたが、なぜブランドによって端末を分けているのでしょうか。
また、今後の分離プランが導入されると、Y!mobileで古い端末(iPhone)を売る意味が薄れると思うのですが、Y!mobileで最新iPhoneを扱う可能性はあるでしょうか。
宮内社長 この点については、いろいろ検討をしている所です。
(総務省が打ち出してくる)「完全分離」がどんな具合になるのか次第の面もありますから、いろいろ話し合いつつ検討を深めていくことになります。
ただ1点気になるのは、端末に付随するサービスをどう提供するのかということです。例えばY!mobileでは「かんたんスマホ」も売っていますが、これに付いている「押すだけサポート」をどうするのかという問題もあります。
総務省ともいろいろお話しをしていますが、端末とネットワークがリンクしているサービスをどうしていくのか、という点は大きな議論になるのかなと考えています。
―― 「新しいiPhoneを安い料金で」というニーズにはどう応えるのですか。
宮内社長 そういう人はすでに、Y!mobileでSIMカードだけ用意して、Apple StoreでSIMロックフリー版を購入していると思います。
ソフトバンクとY!mobileの端末ラインアップ統合は、今後の法令・ガイドラインの改正内容次第となりそうだ。
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