さて、実験は以上なのだが、これだけだと「動画のストリーミング再生でも公称値の約1.5倍は駆動する」というだけで、特にサプライズがあるわけでもなく、結果としては面白みに欠ける。そこでさらにもう1台、ベンチマーク用に第6世代のiPadを借用し、同じ実験を行ってみた。
その結果が以下の表で、11型iPad Proよりも、第6世代iPadの方が、十数分程度ではあるものの、わずかに長寿命であるとの結果が出た(再実験にあたり、比較対象となる11型iPad Proは再測定を行っているので、前ページの実験とは値が異なっている)。
機種名 | バッテリー切れまでの時間 |
---|---|
第6世代iPad | 15時間11分 |
11型iPad Pro | 14時間55分 |
ちなみに第6世代iPadは、バッテリー容量は「32.4Wh」と、11型iPad Proの「29.37Wh」よりもわずかに多く、これがダイレクトに結果に反映された格好だ。あるいは画面サイズが9.7型と一回り小さいので、バッテリーの消費そのものが緩やかなのかもしれない。
前回のテストも含め、画面サイズがほぼ等しいiPad ProとノーマルなiPadを比べた場合、後者の方がバッテリーの持ちがよいという結論が出ている。価格やターゲット層が異なる両製品だが、もし両者で迷っているのであれば、そうした点も参考に製品を選んでもよいかもしれない(ただし現行モデルは十数分程度の差でしかないが)。
なお、本稿執筆中に新たに発表された10.5型iPad Airは、駆動時間の公称値は従来のモデルと同じく「10時間」だが、バッテリー容量は「30.2Wh」と、11型iPad Proと第6世代iPadのちょうど中間の値となっている。こちらもまたいずれ、機会があればテストを行ってみたい。
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