「家族割プラス」「制限時速度アップ」「原則容量無制限」――auの新プランの特徴を再チェック(2/2 ページ)

» 2019年05月14日 10時00分 公開
[井上翔ITmedia]
前のページへ 1|2       

新プランの特徴

 auのスマホ契約者の月間データ通信量を分析すると、契約者の約45%が「1GB以上7GB未満」のゾーンに収まるという。発表会資料を見る限り、約4分の1が「7GB以上」、残りが「1GB未満」のゾーンに収まるようだ。

 今回の新料金プランは、各ゾーンへの配慮が伺えるものになっている。順番は前後するが、新プランの特徴を改めてチェックしていこう。

(新プランの月額料金は「2年契約」適用時のもの。同契約がない場合は一律1500円増しとなる)

度数分布 auでは「1GB以上7GB未満」のユーザーが45%ほどを占める

新auピタットプラン:「5段階」から「3段階」に

 新auピタットプランは、auピタットプラン(旧プラン)と比較して月額料金が変わる「容量のしきい」を変えたこと特徴だ。

 旧プランのうち、新プランと設定の近い「auピタットプラン(シンプル)」では、料金ステップは以下のようになっている。

  • ステップ1(0〜1GB):2980円(スマートバリュー適用不可)
  • ステップ2(〜2GB):3980円
  • ステップ3(〜3GB):4980円
  • ステップ4(〜5GB):5980円
  • ステップ5(〜20GB)6980円

 これに対し、新ピタットプランでは以下のような設定となっている。

  • ステップ1(0〜1GB):2980円(スマートバリュー適用不可)
  • ステップ2(〜4GB):4480円
  • ステップ3(〜7GB):5980円

 ご覧の通り、ステップは5つから3つに削減され、月間データ容量の上限は20GBから7GBに引き下げられている。

 ステップ1の設定は新旧で共通だが、新プランでは家族割プラスを適用すると月額500〜1000円の割り引きを受けられる。そのため、「1GB未満」のゾーンにいる家族ユーザーは「値下げ」の恩恵にあずかれる。

 しきいの変更に伴い、新プランでは「1GB以上2GB未満」と「7GB超」で値上げが発生する。ただし、1GB超2GB未満のユーザーについては、auスマートバリューまたは家族割プラス(あるいは両方)を適用すると割り引き前の旧プランと「同等」か、それ以上に「安価」となる。

1GB未満で新ピタットプラン 月間通信容量が1GB未満の場合、家族割プラスを適用すると年額6000〜1万2000円の「値下げ」効果を得られる

auフラットプラン7プラス:中容量ユーザー救済の要素強し

 auフラットプラン7プラスは、月間7GBのデータ容量を備える中容量ユーザー向けのプラン。このプランは、今までのauスマホ向けデータプランにはない特徴を2つ備える。

 1つが一部のSNSやコミュニケーションサービスにおけるデータ通信の無料化。「システム対応の都合」(東海林崇専務)から、2019年秋以降に対応する予定となっている。

 5月13日現在、対象となるSNSは「+メッセージ」「Facebook」「Instagram」「Twitter」の4つ(それぞれ一部通信を除く)だが、SNS提供事業者との話し合い次第でさらに拡大する可能性がある。

 ただし、特定のWebサービスやアプリに関するデータ通信量をカウントしない行為(いわゆる「ゼロレーティング」)は、日本国憲法が保障する「通信の秘密」を侵害し、特定のサービスやアプリを有利(不利)に扱うことで「ネットワーク中立性」を損なうのではないかという意見もあり、通信事業者でもその是非について意見が分かれている。

 この点について、KDDIは「オープンなスタンスで(SNS)事業者から要望があれば相談に応じる」(東海林専務)ため問題はないという見解を示す一方、総務省での議論の行方次第で、それに従った対応を講じることも示唆している。

SNSフリー 対象のSNSに関する通信は、一部を除いてデータ通信容量としてカウントしない

 もう1つが容量超過時の通信速度が上下最大300kbpsに設定されていること。プランの特性を鑑み、「SNSのテキストデータ程度であれば、ストレスなく通信できる」(東海林専務)ことから、このプランだけの“特典”として設定された。

 ただし、昨今のSNSやコミュニケーションサービスは、意外と通信速度を要求する場面が多い。「本当に上下最大300kbpsで十分なのか?」という議論も巻き起こりそうだ。

ニュースリリースの一節 auフラットプラン7プラスのニュースリリースの一節。他のデータプランと異なり、容量超過後も上下300kbpsで通信できる

auデータMAXプラン:端末単体で国内データ完全定額

 auデータMAXプランは、大手キャリア(MNO)のスマホ向けプランとしては初めて国内の月間データ通信容量を無制限としたことが大きな特徴。他の2プランとは異なり、提供予定時期が「2019年夏」と少し曖昧になっている。

 割り引き前の月額料金は8980円と、ソフトバンクの「ウルトラギガモンスター+」(月額7480円)と比べて高額だが、キャンペーンなしでデータ容量無制限を実現している点が大きく異なる。

auデータMAXプラン auデータMAXプランはキャンペーンなしでデータ定額

 ただし、このプランでは以下の条件に当てはまると通信速度が制限されることがある

  • 大量のデータ通信または長時間接続を伴うサービスを利用した場合
  • 一定期間内に大量のデータ通信の利用があった場合(混雑時間帯のみ)

 問題は制限がかかる条件が“具体的に”明示されていないことにある。サービス開始前でトラフィック(データの送受信状況)にどのような影響が出るか分からないゆえのことだと思われるが、少なくとも、ユーザーのことを考えるなら規制対象のサービスや「一定期間」「大量」の定義は早い時期に示した方が良いだろう。

注釈 auデータMAXプランのニュースリリースにおける注釈。通信速度制限に関する記載が曖昧となっている

 また、このプランで無制限なのは、スマホ単体で行う国内でのデータ通信。以下の通信については月間20GBのデータ通信容量が別途設定されている。

  • テザリング
  • 国際ローミング中の通信
  • データシェアの子回線での通信

 「端末単体では国内データ無制限、それ以外は一定の容量(速度)制限」という組み立てのプランは、海外でも一部見受けられる。単位あたりのデータ通信料金がより安くなる「5G(第5世代移動体通信システム)」時代を見据えて、国内他キャリアに同等の組み立てのプランが広がるかどうかは見ものといえる。

前のページへ 1|2       

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アクセストップ10

2026年06月11日 更新
  1. スマホの“ミニ”外付けディスプレイが流行の兆し? 若者がインカメラではなく「アウトカメラ」で自撮りする理由 (2026年06月10日)
  2. IIJmioのスマホ大特価セール 中古「iPhone SE(第3世代)」が4980円、「OPPO Reno11 A」が9980円など (2026年06月09日)
  3. ドコモの通信障害に“AIエージェント”が先手 「SNSの投稿」も常時監視するオペレーションセンターの裏側 (2026年06月10日)
  4. JR東日本が2027年春から「二次元コード乗車券」を導入 近距離券売機での磁気券は順次廃止へ (2026年06月09日)
  5. ソフトバンクが「今回もやる」とGalaxy S26を月額1円で販売――販売方法を早急に見直さないと撤退を迫られるメーカーも (2026年03月08日)
  6. 「Pokemon GO Fest 2026:東京」のモバイル通信は快適だった? 初対策の楽天モバイルがピーク時に“最速”も記録 (2026年06月10日)
  7. iOS 27は「iPhone 11」以降で利用可能 iOS 26から据え置きで過去最大のiPhoneに対応 (2026年06月09日)
  8. あのシャープが「ウェアラブル」に参戦? スマホ「AQUOS」新製品予告 詳細は16日に発表 (2026年06月10日)
  9. あなたの街の「スマホ決済」キャンペーンまとめ【6月版】〜PayPay、d払い、au PAY、楽天ペイ (2026年06月08日)
  10. 「iPadOS 27」発表 Siri AI対応で生産性が向上、スクショから調べ物も可能に (2026年06月09日)
最新トピックスPR

過去記事カレンダー