「HUAWEI Mate 30 Pro」詳細レビュー カメラは何が変わった? Mate 20 ProやP30 Proと撮り比べてみた(4/4 ページ)

» 2019年10月04日 06時00分 公開
[村元正剛ITmedia]
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操作性は正常進化

 OSはAndroid 10をベースとするEMUI 10。現在、日本で販売されているHuawei端末はAndroid 9をベースとするEMUI 9を搭載しているが、操作性はほとんど変わらない。画面デザインが変更され、ダークモードが追加されるなど、トレンドに合わせた正常進化といった印象だ。

HUAWEI Mate 30 Pro クイック設定パネルのデザインは変わったが、項目に大きな変更はない
HUAWEI Mate 30 ProHUAWEI Mate 30 Pro 「設定」画面も従来バージョンとほぼ同じ(写真=左)。新たに「ダークモード」が追加された(写真=右)

 新たに追加された「エアジェスチャー」機能は、画面に触れずに画面をスクロールしたり、スクリーンショットが撮れたりする機能だ。LGが「G8 ThinQ」(日本未発売)に搭載した「Hand ID」という静脈認識機能に比べるとシンプルで、先進性は感じないが、Mate 30 Proはボリュームキーがないので、画面に向けて手を握るだけでスクリーンショットが撮れる機能は重宝するかもしれない。なお、指の関節で画面を2回たたく操作でもスクリーンショットは撮れる。また、2本の指の関節で画面を2回たたくと、スクリーン録画も起動できる。

HUAWEI Mate 30 Pro EMUI 10の新機能「エアジェスチャー」は、使い慣れたら便利に思えるかも

個人的には、Googleなしでも発売してほしいが……

 筆者は、2016年6月に発売された「HUAWEI P9」以来、Huawei製のハイエンドスマホを使い続けている。最新のMate 30 Proは、従来の使い勝手を継承しつつ、デザインに新しさを感じられ、カメラ性能も着実に進化し、パフォーマンスや電池持ちにも不満を感じることはない。ハードウェアの完成度としては、2019年発売されるスマホの中でトップを競うモデルになることは間違いないだろう。

 唯一かつ非常に気になるのがプリインストールされるアプリがどうなるのかという問題。筆者が使用した端末は、中国市場向けモデルと思われるが、中国ではそもそもGoogleサービスが利用できないこともあり、Googleのアプリを必要としない環境が成立している。しかし、日本では多くの人がGoogleアカウントを取得し、Gmailやマップ、カレンダーなどを利用している。

 Huaweiは、HMS(Huawei Mobile Service)という独自のプラットフォームを充実させていく意向を示しているが、それが日本のユーザーにとってどれだけ便利なものとなるのか、また、そうなるまでにどれぐらいの時間を要するのかは分からない。日本のユーザーにとっては、Googleサービスを利用できる状態で、Mate 30 Proが発売されることが望ましいだろう。

 しかし、たとえGoogleサービスが使えないとしても、Mate 30 Proを買いたいという人も少なくないだろう。スマホを複数台持つ人は、撮影用としてMate 30 Proを購入するのはアリだろう。もちろん1台しか使わない人には勧めらないが……。

 今回の発表会の冒頭に「Push the Boundary of Possibility」というキーワードが掲げられた。直訳すると「可能性の境界を押し広げる」という意味だろうが、これまでスマホの可能性を広げてきたHuaweiが、HMSによって、どんな未来を作ろうとしているのかを見たいという気持ちもある。日本発売を期待したい。

HUAWEI Mate 30 Pro Huaweiの端末部門のトップであるリチャード・ユー氏が「Push the Boundary of Possibility」と掲げて、HUAWEI Mate 30シリーズの発表が始まった

(取材協力:ファーウェイ・ジャパン

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