改正法の規制対象になる「mineo」 分離プラン時代に仕掛ける次の一手とは?:MVNOに聞く(1/3 ページ)

» 2019年10月09日 06時00分 公開
[石野純也,ITmedia]

 10月1日に、改正電気通信事業法が施行され、分離プランが義務化された他、端末割引や長期利用者特典、複数年契約時の違約金に対する制限が課せられた。この規制対象になるのは、大手キャリアだけではない。100万契約を超えるMVNOや、MNO傘下のMVNOも、MNOと同様の制約を受けることになる。

 オプテージの運営するmineoも、そんなMVNOの1社だ。同社は最低利用期間を撤廃した他、長期利用特典も停止し、年度末までに新たな制度を検討するという。特に後者の特典変更は、「ファンを大切にする」ことを掲げ、マイネ王などで作り上げたコミュニティーを重視していた同社にとって痛手といえる。

mineo 改正法施行後、mineoはどのような戦略でサービスを強化するのか?

 一方で、9月からは、いくつかの新サービスを提供している。1つが、「お試し200MBコース」mineoを取りあえず試してみたい人に向けたサービスで、月に使える容量は200MBながら、料金は音声通話対応のデュアルタイプで1000円(税別、以下同)とリーズナブルだ。2カ月後に、料金が最も安い500MBコースに自動で移行するのも特徴。契約時の事務手数料も500円と安い。

 もう1つが、トライアルを実施してきた「エココース」。こちらは、通信が混み合う時間帯だけ、速度を最大200kbpsに制限するもので、代わりに料金が安くなるのが特徴だ。こうした新サービスの手応えや、改正・電気通信事業法への対応についてはどう考えているのか。オプテージでmineoの責任者を務める経営本部 モバイル事業戦略部長の福留康和氏と、同部 モバイル事業運営チーム マネージャーの藤井啓治氏にお話を聞いた。

改正法はmineoにとって追い風が吹く

mineo mineoのサービスを率いる福留康和氏

―― 最初に、ここ1、2カ月にかけての動きを教えてください。

福留氏 9月末から10月にかけ、iPhoneの発売や電気通信事業法の改正、さらに他社の新料金プランの発表と大きな動きがありましたが、mineoとしてもこれらに対応していきます。結論から言えば、流動性が高まるため、われわれにとっては追い風が吹くと思っています。

 まず電気通信事業法の改正というところでは、われわれも違約金を0円にしました。長期利用特典はいったん停止し、年度末までを期限に、新たな制度を検討しています。ファンを大切にするということは再三申し上げてきましたが、この制度はそのためにも重要です。長期利用に代わるものとして、マイネ王での活動実績やファンの度合いに応じた制度を構築できないかと考えているところです。

 端末と通信の分離に関しては、もともと分離していたので特段の対応は不要でした。一方でこの制度によって、一定程度お客さまがわれわれの方に流れてくるため、追い風だと認識しています。そのため、端末の品ぞろえはさらに充実させていく予定です。料金は大手3キャリアが特に変更しませんでしたし、楽天モバイルは未発表で、mineoとしては引き続き、小容量のものは価格競争力を維持しています。

 消耗戦を続けても仕方がないので、一定程度の競争力は確保しつつ、われわれとしては「ファンとの共創」を追求していきたい。オンリーワンの存在を目指すべく、ブランドを体現した新たなサービスの開発を目指しています。

事務手数料500円で加入できる「お試し200MBコース」

―― 9月に新サービスを導入しました。こちらについて、改めて特徴などを教えてください。

福留氏 大きく2つの新サービスを開始しています。1つがお試し200MBコースです。これまでもプリペイドパックというデータ通信をお試しいただけるサービスはありましたが、通信だけではなく、通話も一通り試したいというご要望が多かったことを受け、作りました。

mineo 200MBのデータ容量を2カ月間、月額300円または1000円で利用できる「お試し200MBコース」

―― 本人確認などは、通常のサービスと同じということでしょうか。

福留氏 はい。そこは従来の契約と同じです。ただ、(電気通信事業法改正前の)9月に始めていますが、違約金は取りません。事務手数料についても、通常は3000円ですが、こちらは500円です。音声付きで月額は1000円と、かなり割安な料金設定になっていて、試しにお使いいただけるようになっています。期限は2カ月で、そのままお使いいただくと、自動的に500MBコースにスライドする仕組みです。

―― 自動的に500MBコースになるということは、データをほとんど使わないフィーチャーフォン需要を想定しているわけではないということですね。

福留氏 そうですね。途中でやめると9500円かかったり、事務手数料がかかったりすることで、足踏みされる方がいたので、そういった方々に向けたものです。

―― ちなみに、事務手数料が500円となると、普通にmineoを契約するより安いので、いったんお試しするというユーザーが増えませんか。

福留氏 そこは内部で議論した部分ですが、いずれにせよ、こういったものがないより、あった方が親切ということで導入を決めました。

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