インタビュー
» 2019年12月18日 11時24分 公開

SIMロックフリースマホメーカーに聞く:おサイフ+防水対応で3万円台 「OPPO Reno A」はなぜここまで安い? トウ社長に聞く (1/2)

OPPOのSIMロックフリースマートフォン「Reno A」が好調に売れている。Reno AはSnapdragon 710を採用し、おサイフケータイや防水などの日本仕様にも対応しながら、価格を3万5800円(税別)に抑えたモデル。なぜここまで安くできたのか? オッポジャパンのトウ・ウシン社長を直撃した。

[石野純也,ITmedia]

 OPPOの「Reno A」が好調だ。MVNOや家電量販店では軒並み完売が続き、入荷待ちの状態のところも多い。その秘密は、やはりそのコストパフォーマンスの高さにありそうだ。Reno AはSnapdragon 710を採用し、おサイフケータイや防水などの日本仕様にも対応しながら、価格を3万5800円(税別)に抑えたモデル。ハイエンドに近いスペックをミドルレンジの価格で実現している。楽天モバイル版は、ストレージ(ROM)が128GBと、さらにコストパフォーマンスが高い。

OPPO おサイフケータイや防水に対応しながら3万5800円(税別)を実現した「OPPO Reno A」

 Reno Aに加え、OPPOは冬モデルとして「OPPO A5 2020」を投入した。こちらもSIMロックフリー端末で、UQ mobileなどから発売。ミドルレンジながら、5000mAhの大容量バッテリーや4眼カメラを搭載するなど、価格重視のユーザーにフィットする1台に仕上がっている。先に挙げたCM展開と合わせ、他社がSIMフリー市場で足踏みをする中、一気にアクセルを踏み込んだ格好だ。端末だけでなく、Reno Aに合わせテレビCMも開始。タレントの指原莉乃さんを起用したことも、大きな話題を集めた。

 鳴り物入りで新規参入した2018年2月から、間もなく丸2年。日本市場における、“OPPOの現在地”を確認すべく、オッポジャパンのトウ・ウシン社長を直撃した。

OPPO オッポジャパンのトウ・ウシン社長

このスペックでこの値段はグローバル市場での“適切”

―― Reno Aの売れ行きがいいとうかがっています。まずは、こちらの手応えから教えてください。

トウ氏 市場の反響ですが、皆さまからご好評いただいています。売り切れになってしまっているのは大変申し訳ないのですが、パートナーの皆さまも、ここまでとは予測していなかったようです。ただ、Reno Aはサービスではなく製品なので、生産から販売までには時間も掛かってしまいます。今は全力でニーズにこたえるため、生産している状況です。

OPPO Reno Aは想定以上に売れているという

―― 予想以上だったということでしょうか。

トウ氏 パートナーの皆さまの予想を上回ったという意味です。メーカーとしては、そのオーダーが入ってから生産を始めています。

―― 楽天モバイル版はストレージが大きい割に、価格はほぼ64GBと同じです。楽天モバイルは端末の単体販売も行っていますが、やはり売れ行きはこちらがいいのでしょうか。

トウ氏 正直申し上げると、どちらもすぐに売り切れになってしまいます。今は、在庫がある方の売り上げが高くなるという状況です。メーカーとしてはうれしいことです。

―― なるほど。投入する端末はもちろんですが、投入のタイミングも絶妙だった印象も受けました。価格も、一般的に見て安い。テレビCMも展開しています。なぜ、ここで一気に力を入れたのでしょうか。

トウ氏 このタイミングでテレビCMを打ち出したのは、機能の向上とローカライズができてきたからです。日本に進出してから1年強、日本の消費者に向き合いながら、どんなコミュニケーションが好きなのか、どういうCMならご好評いただけるのかということを、長い時間かけて検討してきました。最終的に決まったのが指原さんです。

 製品も、1年の検証期間を経て、「日本のマーケットにはこういう製品が必要とされている」という感触を得てから作っています。キャリアさんやパートナーさんにも選んでいただき、最終的に発売できたのがこの時期だったということです。

 価格については、よく「コスパがいい」と言われますが、このスペックでこの値段はグローバル市場での“適切”だと思っています。日本市場で同じスペック、同じ価格にできないのは、他社や市場にいろいろな原因があるのではないでしょうか。OPPOは国際基準で、いい値段のものを提供できるように頑張っています。

 1つ例を挙げると、Huaweiさんが日本市場に進出したとき、最初はWi-Fiルーターを発売しました。その値段は、日本にある同じ分野の製品の4分の1でした。ですが、それはHuaweiさんが意図的に値段を下げたわけではなく、もともとその価格で世界に展開していた。それと同じことです。

―― とはいえ、そのHuaweiの出す端末より、ある意味安いのですが。

トウ氏 同じような基準で比べなければいけないのですが、(Huaweiには)FeliCaや防水に対応していない機種も多いので、なかなか比べられません。本当に安いと思われているのであれば、値段を上げて5万円にすることもできます(笑)。ですが、OPPOはそういう企業ではありません。

―― FeliCaを搭載するとグローバル版から1万円ほど高くなるという話も聞いたことがあります。

トウ氏 それはだまされているのではないでしょうか(笑)。生産量に合わせて、コストの考え方は当然変わります。1年に1.5億台出荷しているメーカーと、300万台のメーカーだと、実際にコストも変わってきます。

―― OPPOの規模感だからこそということですね。

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