2機種のより深い部分についても見ていこう。
Android OSはいずれも9だ。AQUOS sense3は発売から2年間、2回のOSバージョンアップを約束しているので、今後の更新に期待が持てる。
操作方法だが、AQUOS sense3の標準設定はAndroid 9以降で搭載されたジェスチャー操作になっているが、従来のナビゲーションバー(3つのボタン)を使った操作にも変更できる。指紋認証センサーはホームボタンとしても利用できる。Galaxy A20はナビゲーションバーを使った3ボタン操作で、ボタン配置の変更にも対応している。
AQUOS sense3の性能に関するスペックは、プロセッサがSnapdragon 630、メモリが4GB、ストレージ64GBだ。従来のsenseシリーズの400番台のプロセッサと比べて性能が向上している。Galaxy A20は独自のExynos 7884Bを搭載し、メモリ3GB、ストレージ32GBだ。
Antutuベンチマークでの総合スコアは、両モデルとも近い数値となった。ただ、細かい数値を見ると、ストレージのランダムアクセス性能はAQUOS sense3の方が優れているなど細かい違いはある。
両モデルともLINEやSNS、Pokemon GO(ポケモンGO)などを中心に使う分にはある程度快適に動作し、不満は特にない。筆者の体感ではAQUOS sense3の方がやや快適に動くように感じられた。従来のAQUOS senseなど、低価格帯モデルと比べてもかなり快適になっている。
ただ、いくら快適といってもここ2〜3年で発売されたハイエンドスマホのサクサクとした使用感とはかなりの差がある。近年のハイエンドスマホから機種変更すると、動作に不満を感じる可能性が高いので注意しよう。ゲームも、ポケモンGOなどの処理が軽いゲームなら普通に楽しめるが、高画質3Dグラフィックの本格的なゲームを快適に遊ぶのは難しい。
両モデルとも屋外や室内での撮影なら高品質な写真を撮影できる。AQUOS sense3は標準に加えて広角、流行の超広角レンズを搭載し、風景や室内で広い範囲を撮影できる。
Galaxy A20は画角がやや狭く、広い範囲を撮るといった用途には向いていない。
夜景や明暗差の激しいシーンの撮影品質は、両モデルとも最近の高画質カメラ搭載スマホと比べるとかなり劣る。本体価格が安いので仕方のないところだろう。
2モデルを比較すると、オススメしやすいのは3万円台のAQUOS sense3だ。この価格帯の製品は本体価格がそのまま基本性能のよさに直結しやすく、2万円台のGalaxy A20ではどうしても超えられない部分はある。特に、毎日見るディスプレイの表示品質の差は大きい。長く使うつもりなら、1万円足してAQUOS sense3を選んだ方が無難だろう。
また、スマホに不慣れな高年齢層に勧める場合、AQUOS sense3はAndroidの標準的な操作性に沿っておりサポートしやすい他、日本国内で知名度の高いシャープ製の方が納得して利用してもらいやすい点も無視できない。
一方で、安さを追求するならGalaxy A20も優良な選択肢だ。特にUQ mobileでGalaxy A20を選べば、スマホの本体価格も毎月の料金を抑えつつ、快適にLINEやSNSを使える環境を整えられる。2万円台で防水やおサイフケータイにまで対応したモデルはGalaxy A20くらいなので、スマホに性能を求めない人には強い味方だ。目的に応じて、どちらのモデルを購入するか判断するといいだろう。
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