ここまで、OSの標準機能を使ってタブレットなどを外部ディスプレイとして利用する方法を紹介してきた。ここから、“本題”ともいえるスマホやタブレットを外部ディスプレイとして使う方法を紹介する。
スマホ、タブレットやPCには、PCのサブディスプレイとして用いるための専用アプリが幾つかある。動作の要件さえ満たせば、「Windows PCとiPad」「MacとAndroidスマホ」……といった具合にクロスプラットフォームで利用できることが魅力だ。今回は「spacedesk」と「Duet Display」の2つを紹介したい。
今回紹介するアプリの動作などについて、筆者および編集部は一切の責任を負いません。ご自身の判断と責任のもと、ご利用ください。
spacedeskは無料で使える画面投影アプリだ。現在の所は“β版”で、投影する側(サーバ)はWindowsにのみ対応している。投影される側(クライアント)はマルチプラットフォームに対応で、Android、iOS/iPadOS、Windows用のアプリとHTML5ブラウザ向けクライアントが用意されている。
まず、投影する側の準備だ。公式サイトからサーバアプリをダウンロードし、インストールしたら起動しておこう。サーバアプリは「Windows 10用」と「Windows 7/8.1用」に大別され、それぞれに32bit版と64bit版がある。自分のPCに合うものをダウンロードしよう。
Windowsでは、公式サイトからアプリケーションをインストールし、起動しておこう。
続いて、クライアント側でアプリを導入する。手持ちのスマホやタブレットを使ってアプリストアからダウンロードしよう。今回はiPad版を試す。
インストールが終わったら、伝送する側と同じWi-Fiネットワークに接続されているか確認した上でアプリを起動しよう。アプリ画面に表示された「Connection:xxx」の部分をタップすると、接続が完了する。
その後は、通常の外付けディスプレイと同じ手順で「拡張」表示にすれば、画面の表示領域を広げられる。
筆者が検証した範囲では、iPhoneやAndroidスマホでも安定して利用できた。ただし、大画面スマホといえども、画面に表示される内容は細かくなるため、タブレットと比べると使い勝手はそこまで良くない。文字の表示を拡大するなど、使い方の工夫が必要だ。
duet displayは映像投影アプリとしては定番的な存在だ。投影する側(サーバ)はWindowsに加えてmacOSも対応できる。投影される側(クライアント)はAndroid(Chromebookを含む)とiOS/iPadOSに対応している。接続は有線(USB)と無線(Wi-Fi経由)の両方に対応している。
投影する側のサーバアプリは無料だが、投影される側のクライアントアプリが有償だ。クライアントアプリの価格は、Android版が1080円、iOS/iPadOS版が1220円(共に税込み)となっている。
使い方は先述のspacedeskとおおむね同様だ。投影する側は、Webサイトからサーバアプリをダウンロードし、インストールする。投影される側のスマホやタブレットにも、忘れずにアプリをインストールしよう。
インストールが完了したら、投影する側とされる側が同じWi-Fiネットワークに接続されているか確認した上でアプリを起動しよう。接続方法はサーバアプリやFAQサイトで確認できるが、大半が日本語化されていないことには注意したい。
iPadで使う場合は、アプリをインストールした後にUSBケーブルでPCやMacと接続すればすぐに使える。もちろん、Wi-Fi経由での接続も可能だ。
Android端末と組み合わせる場合は、基本的にはWi-Fi経由での接続を推奨する。USB接続も可能だが、特にWindowsで使う場合は追加の手順が必要となる。
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