実際に撮影した写真の仕上がりも、非常にナチュラル。良くも悪くも、スマートフォンのトレンドとは少々異なる絵作りになっている。Photography Proでは、「ダイナミックレンジオプティマイザー」と「オートHDR」を選択でき、それぞれで画作りが異なるが、広角カメラのセンサーサイズが1/1.7型へと大型化したことで、夜景も明るく撮れるようになった。
人物撮影もPhotography Proでは極端な補正がかからず、素直な写真が撮れる。連写機能も試してみたが、スマートフォンのカメラとは思えない速さで、写真を一気に撮ることができた。少しシャッターを押しっぱなしにしただけで、20枚、40枚、60枚と、どんどん写真が記録されていく。屋外で連続して連写を使っていると、少々端末が熱くなったのは気になる点だが、動きの激しい被写体を撮るときに役立ちそうだ。筆者も、子どもを撮影する際に高速連写を利用する機会が多いが、1枚1枚撮ったときでは残せなかった表情を切り取ることができ、非常に重宝している。
一気に写真を撮って、バックグラウンドでGoogleフォトに写真をアップロードするという使い方は、5Gとの相性もいいと感じている。現時点ではエリアもスポット的で、5Gで接続できる場所は非常に限定されているが、サービス開始時よりは、5Gをつかむことも多くなっている。筆者の生活圏では、高輪ゲートウェイ駅周辺や渋谷駅周辺の一部が5Gエリア化され、狙って5Gエリアに行かなくても、1日に数回は5Gで通信できるようになった。もちろん、これはレアケースで、中には一度も5Gのアンテナマークを見たことがない人も多いと思われるが、今後のエリア拡大には期待しておきたい。
屋外で何十枚もの写真をアップロードすると、通信容量もそれなりに多くなってしまう。高速通信以上に欠かせないのが、5Gで加入できる使い放題の料金プランだ。GoogleフォトのアップロードをWi-Fiのみに制限しておくという手もあるが、せっかくの連写機能や5Gを生かすなら、思う存分データ通信を使ってみたくなる。その意味で、Xperia 1 IIはドコモの「5Gギガホ」やauの「データMAXプラン 5G」とピッタリ合った端末といえそうだ。
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