iOS 14のもう1つの大きな変化は、「Appライブラリー」だ。Appライブラリーはホーム画面の最終ページの右隣りに置かれ、iPhoneにインストールされた全てのアプリを表示する。アプリはジャンルごとに自動で分けられる他、オススメを表示する「提案」や、インストール直後の「最近追加した項目」といった区分けが作られる。各ジャンルにはアイコン4つが並ぶが、数が多いときは、右下に小さなアイコンがさらに4つ表示される。ここをタップするとそのジャンルのアプリ一覧が表示される仕組みだ。
Appライブラリーで下方向に画面をフリックしたり、検索ウィンドウをタップしたりすると、ABC順、50音順にアプリが並び、アプリ名での検索もできる。使いたいアプリの名前が分かっているときは、この機能を使ってもいい。
先ほど、「インストールされた全てのアプリを表示する」と述べたが、実はiOS 14から、インストールしたアプリはいったんAppライブラリーに格納されるようになった。iOS 13までは、ホーム画面に直接アイコンが追加されていたため、ここも従来までとの大きな違いだ。Androidを使ったことがあるユーザーなら、ホーム画面とアプリのドロワーと言えば、それぞれの役割が分かりやすいかもしれない。利用頻度の高いアプリだけをホーム画面に並べておけばいい、というわけだ。
アプリをホーム画面に配置したいときは、アイコンを長押しして表示されるメニューで「ホーム画面に追加」を選ぶか、アイコンを長押ししたまま左方向にフリックして、ホーム画面に移動させればいい。アプリがいったんAppライブラリーに格納されることで、ホーム画面に置いておくものを厳選できる。ホーム画面がアイコンだらけで、見つけたいアプリがなかなか見つからないということも少なくなる。特定の画面を丸ごと非表示することもでき、ユーザーの取捨選択はさらに進みそうだ。
ちなみに、設定を変更すれば、iOS 13までと同様、インストールしたアプリのアイコンを直接ホーム画面に表示させることもできる。iOS 14では設定に「ホーム画面」という項目が追加されており、ここで「新規APPダウンロード」を「ホーム画面に追加」に切り替えると、インストールしたアプリのアイコンが、ホーム画面とAppライブラリーの双方に並ぶようになる。iOS 14のスタイルになじめないというときは、この設定を変更すればいいだろう。
なお、AppライブラリーはiOS 14だけの新機能で、iPadOS 14には対応していない。画面サイズが大きく、ウィジェットもホーム画面には設置できないため、少ない画面数で十分な数のアプリを並べられるという判断をしたのかもしれない。
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