世界を変える5G

5Gスマホの4台に3台は中国メーカー、1万円台の激安モデルも間もなく登場山根康宏の中国携帯最新事情(2/2 ページ)

» 2020年08月21日 14時49分 公開
[山根康宏ITmedia]
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下半期には1000元(約1万5200円)以下の「激安5Gスマホ」が登場

 この新製品ラッシュは2020年下半期も続くだろう。価格も2000元(約3万円)を切るモデルが10機種以上も出ており、1699元(約2万5800円)のHuawei「Enjoy Z 5G」や1599元(約2万4300円)のXiaomi「Redmi 10X」など2万5000円程度で買える製品も販売されている。だが低価格化は止まらずに進み、下半期には1000元(約1万5200円)以下の「激安5Gスマホ」が登場する予定だ。

 Enjoy Z 5GやRedmi 10Xは台湾MediaTekの5G向けプロセッサ「Dimensity」シリーズの低価格製品である「Dimensity 800」「Dimensity 820」を採用している。Qualcommも価格を抑えた5G向けプロセッサ「Snapdragon 765」を出しているが、同プロセッサを採用したスマートフォンはEnjoy Z 5GやRedmi 10Xほど価格を引き下げることはできなかった。

Huawei 2万5000円を切る5G機「Redmi 10X 5G」はSoCにDimensity 820を採用

 そこでQualcommはMediaTekに対抗し、「Snapdragon 690」を6月21日に発表。シャープ、LG、モトローラ、HMD Global(Nokia)、TCL、Wingtech(2019年のODMスマートフォンメーカー1位、カウンターポイント調査)などが採用を決めた。今後これらのメーカーから2万円台の5Gスマートフォンが登場するだろう。

 Qualcommの動きに対してMediaTekも7月23日に「Dimensity 720」を発表。こちらはXiaomiとOPPOが採用を決め、OPPOは早くも「A72」(中国版)を1899元(約2万8800円)で発表。OPPOはXiaomiやHuaweiの格安端末市場には参戦せず「価格よりも品質や性能」を重視していたが、MediaTekの低価格プロセッサの採用でついに「OPPO初の2000元切り5Gスマートフォン」を製品化した。

Huawei 1万円台の5Gスマホ実現の鍵を握るDimensity 720

 今後、Xiaomiが出してくるDimensity 720搭載の5Gスマートフォンはさらに安く1000元台前半、あるいは1000元を切る価格となるだろう。Xiaomiが2000元を切る1999元の5Gスマートフォン「Redmi K30 5G」を発表したのは2019年12月だった。それから約1年で5Gスマートフォンの価格は半額まで下がろうとしている。ここまで安くなれば中国の消費者ももはや4Gスマートフォンを選ばず5Gスマートフォンを選ぶだろう。その結果、5Gユーザー数が世界一の中国で、中国メーカーの5Gスマートフォンの出荷台数も伸びていくのだ。

 中国メーカーの5Gスマートフォンは格安モデルから高画質カメラを備えたハイエンドモデルまで種類が多く、今後は日本を含む先進国でも次々と販売されていくだろう。その勢いに他のメーカーはどう対抗していくのか。9月以降に各社から発表される2020年秋冬モデルにその答えが見えてくるだろう。

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