世界を変える5G

シャープ秋冬スマホが“4機種”の理由 「5Gのノーマル化」を目指し、4Gの選択肢も石野純也のMobile Eye(3/3 ページ)

» 2020年09月12日 07時00分 公開
[石野純也ITmedia]
前のページへ 1|2|3       

5Gモデルと共通化した4Gモデルも用意、多彩なニーズに応える

 ただし、ミドルレンジモデルを全機種5G化したわけではない。AQUOS senseシリーズのように幅広く販売される端末には、価格が上がるなら4Gのままでいいというニーズもある。大手MVNOや大手キャリアのサブブランドは5Gのサービスを提供していないため、こうした事業者で販売する上で、5G対応分のコストアップは意味がないものになってしまう。MVNOやサブブランドのユーザーは、使えない5Gに対応するより、価格が据え置きになっていた方がうれしいはずだ。

 こうしたニーズを踏まえ、シャープはAQUOS sense5Gと同時に、4Gモデルの「AQUOS sense4」も発売する。写真を見れば分かる通り、AQUOS sense5GとAQUOS sense4は、ボディーがほぼ同じ。5Gへの対応で電波特性が変わるため、AQUOS sense5Gにはボディーの端をぐるりと囲む形でアンテナ用の樹脂が引かれているが、同系色にまとめられていることもあって、じっくり比べなければ違いは分からないだろう。サイズも全く同じで、シャープによるとケースなどのアクセサリーも両機種で使い回せるという。

シャープ 4Gモデルは、AQUOS sense4として発売される

 パフォーマンスも先代のAQUOS sense3より上がっており、プロセッサにはSnapdragon 720Gを採用。輝度効率が5%上がった新IGZOや4570mAhのバッテリー、カメラなど、その他の仕様はAQUOS sense5Gと共通している。AQUOS senseシリーズは、生産台数が大きいがゆえに、コスト効率も高めやすい。両機種を共通化することで、AQUOS sense5GとAQUOS sense4のどちらでも、そのコストパフォーマンスを生かすことができる。ニーズが細分化していることもあり、AQUOS sense3のように、1機種で300万台を販売するのは難しいかもしれないが、2機種でそれを満たしていけるというわけだ。

シャープ サイズやカメラなどはAQUOS sense5G(左)とほぼ同じ。アンテナの実装方法が外観上、唯一の違いだ

 さらに、4G対応モデルの上位機種として、「AQUOS sense4 plus」を用意した。プロセッサはAQUOS sense4と共通だが、ディスプレイサイズが6.7型と大きく、メモリ(RAM)も8GBに強化されている。カメラもクアッドカメラで、メインのセンサーは4800万画素と高い。デザインテイストは他のAQUOS senseと異なり、海外メーカー製のそれに近い。従来のAQUOS senseシリーズでリーチできなかった、スペックを重視するユーザーに向けた端末で、グローバル展開も見据えている可能性がある。

シャープ AQUOS sense4の上位モデルにあたるAQUOS sense4 plus

 小林氏が語っていたように、ハイエンドモデルの売れ行きには急ブレーキがかかった一方で、ネットワークの主役は5Gへ移り変わろうとしている。秋以降、周波数転用でエリアが広がる可能性が見えてきた中、4Gモデルを残しつつ、5G対応のミドルレンジモデルを拡大して展開するのは、理にかなった戦術だ。低コストの端末を開発できる体制ができているのはもちろん、市場動向を的確に読み取る力が、今のシャープの好調ぶりを支えているといえそうだ。

前のページへ 1|2|3       

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アクセストップ10

2026年02月11日 更新
  1. ソフトバンク、短期解約を繰り返す「ホッピングユーザー」を抑制 その理由は? (2026年02月09日)
  2. 楽天モバイル+ドコモ回線がセットの格安SIM「NYCOMO(ニコモ)」 月額4928円でデータ無制限+3GB (2026年02月10日)
  3. auの「iPhone 17(256GB)」、MNPとUQ mobileからの乗り換えで2年6400円に (2026年02月09日)
  4. Amazonで整備済み「iPad(第8世代)」128GBモデルが3万5800円 10.2型ディスプレイ搭載 (2026年02月09日)
  5. 「東京アプリ」で1.1万円分をゲット、お得な交換先はどこ? dポイント10%増量+楽天ペイ抽選が狙い目か (2026年02月05日)
  6. 財布に入る、カード型の使い切りモバイルバッテリー登場 発火リスクの低いリチウムマンガン電池を採用 (2026年02月09日)
  7. KDDI、「副回線サービス」の一部を8月末に終了 “Starlink”や“00000JAPAN”などの代替手段があるため (2026年02月11日)
  8. Googleが台湾のPixel開発拠点を公開 「10 Pro Fold」ヒンジ開発の裏側、“7年サポート”を支える耐久テスト (2026年02月09日)
  9. 「MNP短期解約を対策してほしい」――携帯4キャリアが訴え 電気通信事業法のルールが足かせに (2026年01月20日)
  10. IIJmio、mineo、NUROモバイル、イオンモバイルのキャンペーンまとめ【2月10日最新版】 お得な月額割引や激安スマホも (2026年02月10日)
最新トピックスPR

過去記事カレンダー

2026年