今日から始めるモバイル決済

ジャパンネット銀行が「PayPay銀行」に 2021年4月5日に変更予定

» 2020年09月15日 15時30分 公開
[井上翔ITmedia]

 ジャパンネット銀行(JNB)は2021年4月5日、会社名(商号)を「PayPay銀行(ペイペイぎんこう)」に変更する。この変更は株主総会での定款変更決議と関係当局の承認を前提に行われる。

PayPay銀行

社名変更でPayPayとのシナジーを追求

 JNBはさくら銀行(現・三井住友銀行)と富士通が主導して設立された日本初のネット専業銀行で、2000年10月から営業を開始した。2006年6月にヤフー(現・Zホールディングス)が資本参加し、2014年4月には同社の関連会社となった。現在は、三井住友銀行と、Zホールディングスの金融中間持株会社である「Zフィナンシャル」の関連会社となっている。

 Zホールディングス(ZHD)とZフィナンシャル(ZF)では、「シナリオ金融」という構想を掲げている。ZHDグループが持つ各種サービスと金融サービスを具体的な「シナリオ(想定シーン)」をもって結び付けてて、利用を促進(送客)して利益を最大化するという戦略だ。

 今回の社名変更はその一環で、ZHD/ZF傘下にある金融ブランドを、スマートフォン決済サービスとして一定の知名度を得た「PayPay(ペイペイ)」に統一することで、分かりやすさを演出しつつ、サービス間の相乗効果を最大化することが狙いである。

イメージ図 PayPayアプリのローンは、現在もJNBが提供しているが、商号をPayPay銀行とすることでPayPayとの親和性が高まる
今後も拡大 JNB以外の金融サービスも、PayPayを冠する名称に変更する
シナリオ ZHDグループが保有するサービスから「シナリオ」をもって金融サービスに誘導する

 商号変更後も、PayPay銀行はJNBが培ってきた「提携サービスの広さ」と「中小企業との取引」といった強みは継承しつつ、PayPayとの相乗効果をさらに高めていくという。

 PayPayとの連携強化によって、JNBは既に「開設口座数」「決済(チャージや精算)」の面でシナジー効果が出ているという。商号を変えることで、その動きが強まるのかどうか注目だ。

個人向け強み 個人向けでは、提携サービスが多いことがJNBの強みである
法人向け強み JNBはネット銀行としては法人向け取引が多いことでも知られている
シナジー 商号を変更する前から、PayPayとの連携によるシナジーを上げているというJNB。「PayPay銀行」となることで、いきおいが強まるかどうかが注目ポイント
戦略図 シナリオ金融に基づくPayPay銀行の事業成長シナリオ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アクセストップ10

2025年12月05日 更新
  1. 飲食店でのスマホ注文に物議、LINEの連携必須に批判も 「客のリソースにただ乗りしないでほしい」 (2025年12月04日)
  2. NHK受信料の“督促強化”に不満や疑問の声 「訪問時のマナーは担当者に指導」と広報 (2025年12月05日)
  3. 「楽天ポイント」と「楽天キャッシュ」は何が違う? 使い分けのポイントを解説 (2025年12月03日)
  4. 「スマホ新法」施行前にKDDIが“重要案内” 「Webブラウザ」と「検索」選択の具体手順を公開 (2025年12月04日)
  5. 三つ折りスマホ「Galaxy Z TriFold」の実機を触ってみた 開けば10型タブレット、価格は約38万円 (2025年12月04日)
  6. 楽天ペイと楽天ポイントのキャンペーンまとめ【12月3日最新版】 1万〜3万ポイント還元のお得な施策あり (2025年12月03日)
  7. 楽天の2年間データ使い放題「バラマキ端末」を入手――楽天モバイル、年内1000万契約達成は確実か (2025年11月30日)
  8. サイゼリヤの“注文アプリ”が賛否を呼ぶ理由──「使いやすい」「紙メニュー前提」など多様な意見 (2025年11月23日)
  9. Z世代で“友人のInstagramアカウント乗っ取り”が流行? いたずらで済まない不正アクセス禁止法違反 保護者が注意すべきこと (2025年12月04日)
  10. 鉛筆デザインのiPad用スタイラスペン「Nelna Pencil」発売 物理ボタンに9機能を設定可能 (2025年12月03日)
最新トピックスPR

過去記事カレンダー