AirPods Proが対応した「空間オーディオ」とは? iOS 14では音楽体験も変わる(2/2 ページ)

» 2020年10月25日 10時00分 公開
[井上晃ITmedia]
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音の聞こえ方をカスタマイズしておこう

 AirPodsおよびBearsのイヤフォン、ヘッドフォンのうち、H1チップを搭載する製品では、「ヘッドフォン調整」という機能に対応した。具体的には、「AirPods Pro」「AirPods(第2世代)」「EarPods」「Powerbears」「Powerbears Pro」「Solo Pro」が該当する。

 ヘッドフォン調整を行うことで、強く聞こえる音域のカスタマイズや、外部音取り込みモードの際の聞こえ方のカスタマイズが可能だ。

 音域を調整する手順としては、「設定」>「アクセシビリティ」>「オーディオ/ビジュアル」>「ヘッドフォン調整」を選択してから、「ヘッドフォン調整」をオンにする。その後、「バランスの取れたトーン」「音声の音域」「明るさ」の3項目について、それぞれスライダで3段階の調整を行おう。

AirPods ヘッドフォン調整を利用するには、「設定」アプリの「アクセシビリティ」>「オーディオ/ビジュアル」をタップ(写真=左)、「ヘッドフォン調整」をタップ(写真=右)
AirPods 「ヘッドフォン調整」をオンにすると(写真=左)、設定項目が表示される(写真=右)。カスタムオーディオ設定をタップするか、下部の項目をそれぞれ調整するかしよう
AirPods 「カスタムオーディオ設定」を選択した場合には、画面表示に従って音の好みを調整していく(写真=左)、さらに、外部音取り込みモードのカスタマイズも同時に行える(写真=右)

 同画面上部にある青字の「カスタムオーディオ設定」をタップすると、指定の手順を伴ってこうした設定を行える。また、カスタマイズを行った場合には、外部音取り込みモードのカスタマイズも可能で、音の大きさや聞こえ方のトーン、左右の偏りなどを調整できた。なお、筆者の場合には、トーンを少し暗くすることで、自分の声が自然に聞こえる変化を感じた。

複数機器で使いやすくなった

 iOS 14だけでなく、iPadOS 14、macOS Big Sur、tvOS 14を搭載する機器間で連携が取れるようになったこともポイントだ。上述したH1チップを搭載したデバイスでは、音源や動画を再生したデバイスに自動で接続が切り替わる。

 例えば、iPadでAirPodsを使ってApple Musicを聴いているとしよう。その状態でiPhoneで動画を再生すると、自動でAirPodsがiPhoneとの接続に切り替わる。さらにiPadでApple Musicを再生し直すと、接続はiPadの方へと戻る。接続が解除されたデバイスの画面上には「Moved to 〜」、新たに接続したデバイスには「接続しました」という通知が表示される。

AirPods AirPodsを使ってiPhoneで動画を視聴しているときに、iPadで音楽を再生するとこのような通知が表示される 

 再生を開始すると、それまで接続していたデバイスのコンテンツは再生が止まる。複数のApple製品を同時に活用することが多い人にとっては、非常に便利な機能だ。

AirPods AirPods Proの設定画面から「このiPhoneに接続」をタップし、「このiPhoneに前回接続していた場合」を選択すると、こうした機能は制限される

 ただし、家族などで1つのiPadを複数人で共有している場合には、共用デバイスで他の人が再生した音源が別の人が聴いているAirPodsで再生されてしまうこともあるだろう。不要な自動切り替えを避けるためには、AirPodsなどの設定画面にある「この〜に接続」という項目をタップし、設定を「自動」ではなく「この〜に前回接続していた場合」に変更しておこう。

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