アスツールは12月23日、スマートフォン向けブラウザアプリ「Smooz(スムーズ)」のサービス終了を告知した。
Smoozでは、記事をレコメンドするために、閲覧したページや操作などの行動履歴、検索した単語などのデータを収集しているが、プライベートモードの利用時や、データの提供をオフにしているときは、サーバへのデータ送信は停止する設計としていた。
しかし実際には一部の情報送信が止まっていないことが判明した。具体的には、ネットワーク広告SDKの動作が停止しておらず、検索連動広告を表示させるためのAPIが呼ばれていた。これらはチェックの漏れによって発生していたという。
データ送信の不具合を解消した修正版を12月20日にリリースしたが、ユーザーの指摘により新たな問題が見つかったため、同日にApp StoreとGoogle PlayでSmoozの配信を停止した。
Smoozでは、検索回数に応じて、楽天ポイントやAmazonギフト券と交換できる「Smoozポイント」を付与していた。検索時にはGoogleの「Programmable Search」というシステムで収益化を図っており、有効ではない検索単語かどうかをチェックするために、自社サーバに検索単語を送信していたという。この処理をアプリ側で行うよう年内に改修する予定だった。
アスツールは状況確認や対策を進めてきたが、Smoozの提供を継続することは困難との結論に至り、12月23日にサービスを終了することとした。
プレミアム会員の12月分からの利用料金は返金する他、保有しているSmoozポイントは、交換対応する。これまでに収集したユーザー情報は、返金に必要な情報以外は全て削除が完了しており、返金対応が完了次第、全ての情報を削除する。収集したデータの悪用や個人情報の流出は、現在のところ確認されていないとしている。
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