世界を変える5G
ニュース
» 2021年02月10日 11時30分 公開

ドコモの丸山氏、5G時代におけるドコモの事業とその先の6Gについて語る(1/3 ページ)

NTTドコモ 代表取締役副社長の丸山誠治氏が、オンラインで開催された「docomo Open House 2021」で「5G時代到来と持続的成長へのドコモの挑戦」と題して講演した。同社の事業概要を語るとともに、6Gの展開について示した。

[房野麻子,ITmedia]

 NTTドコモの代表取締役副社長の丸山誠治氏が、オンラインで開催された「docomo Open House 2021」で「5G時代到来と持続的成長へのドコモの挑戦」と題して講演。5G時代におけるドコモの事業概要を説明するとともに、その先の6Gについて語った。

docomo Open House 2021 代表取締役副社長の丸山誠治氏

 丸山氏は1985年に大学卒業後、NTTに入社。以来、モバイル分野で技術者として働いてきたと自己紹介。その30年間に、モバイル通信の下り速度は年率40%でアップしているという。「5Gでは10Gbpsにまで上がると確信している」と語った。

docomo Open House 2021 モバイル回線のスピードは年率40%で上がっている

 こうした環境の中で、ドコモは「通信」と「非通信(スマートライフ)」の2つの柱で事業を展開している。通信事業では5G導入とビジネス創出に取り組み、これらのグローバル展開を図る。また、スマートライフ領域ではdポイントクラブ会員を軸とした事業運営に取り組んでいる。

docomo Open House 2021 現在のドコモの事業は、通信と非通信の2つの柱からなる

充実した会員基盤をもとにした非通信事業

 現在、dポイントクラブ会員数は約8000万。これを「1億にするのが当面の目標」だ。ドコモやパートナー企業が提供するサービスを会員に使ってもらい、そこで発生する課金はdカードやd払いで決済してもらう。サービス利用や決済の履歴が1つの顧客基盤となり、そこで発生したデータを使って会員にサービスを提供する(送客)。「このサイクルを回していくことが、ドコモの会員を軸とした事業運営の中心的な考え方」だ。

docomo Open House 2021 非通信事業では、会員にサービスを使ってもらうことで集まるデータを分析し、送客につなげるサイクル

 ドコモの会員基盤の強みは会員数の多さと豊富な顧客データだ。性別、年齢、居住地域といったデモグラフィック情報や契約状態などの顧客属性、サービス利用履歴などのネット行動データ、さらにd払いなどの決済、位置情報などのリアル行動データなどからなる「1人に3万項目ものデータを持っている」という。さらにパートナー企業が独自で持つデータと掛け合わせることで、「ユーザーの求めるサービスを、求めるタイミングでパートナーと一緒に提供したい」と語った。

docomo Open House 2021 ドコモは充実した会員基盤を持つ。「ドコモは3つのデータをバランスよく持っている。ユーザーを分析し、エコシステムを回していきたい」と丸山氏

 その際に大切なのが「利便性」「セキュリティ」「プライバシー」の3つのバランス。

 利便性の面で取り組んでいるのが、「d払い」アプリのスーパーアプリだ。d払いアプリの中にミニアプリを組み込み、加盟店サービスを提供する仕組み。こうすることでユーザーは多くのアプリをインストールせずに済み、決済のたびにログインやパスワード入力も必要なくなる。「ユーザーそれぞれにパーソナライズされたクーポンも発行でき、加盟店にも好評」だそうだ。

docomo Open House 2021 d払いアプリにミニアプリを搭載し、1つのアプリで多彩なサービスが利用できるうようにスーパーアプリ化した

 セキュリティ面では、スマホの生体認証を活用し、パスワードを完全になくして認証するパスワードレス認証を推進している。ここで採用されているのは、認証技術の標準化団体であるFIDOの認証モデルで、ドコモはFIDOの活動にも深く関わっている。

 「ドコモは規格作りにも深く関わっている。スマホの場合はGoogleやAppleに働きかけもし、現行のほとんどのスマホで提供されるようになった」(丸山氏)

docomo Open House 2021 生体情報のような機密情報はスマホ内に秘密鍵と一緒に保有し、認証の際には署名付きの認証結果(トークン)だけをアップする。通信の中で機密情報が取り扱われることがなくセキュアな仕組みだ

 プライベシー面では、2019年8月にプライバシーポリシーとして「パーソナルデータ憲章」を6つの行動原則にまとめて宣言した。これを守っているかどうかは、プライバシー評価制度の「PIA制度」で担保している。サービスやデータ活用の際には外部の専門家や弁護士などからなる第三者委員会で承認をもらうが、最終的にはユーザーが選択できる。位置情報の利用、ユーザーデータの提供などの同意/拒否は、ドコモが用意する「パーソナルデータダッシュボード」でユーザーが管理・確認できる。

docomo Open House 2021 個人情報の取り扱いを管理・確認できる「パーソナルデータダッシュボード」を用意している
       1|2|3 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

この記事が気に入ったら
ITmedia Mobile に「いいね!」しよう