Googleは5月5日、スマートディスプレイ「Google Nest Hub」の第2世代製品を発売する。Google Store(Web直販)での税込み販売価格は1万1000円で、ボディーカラーはChalk(チョーク)とCharcoal(チャコール)を用意する。
新しいGoogle Nest Hubは、初代のサイズ感を維持しつつ、ハードウェアの改良や新機能を追加したことが特徴だ。
ディスプレイは10.1型の液晶(1024×600ピクセル)と変わりない。画面と縁の切れ目のない「エッジレスデザイン」なので、掃除も簡単だという。
音楽や動画を楽しむユーザーが多いというフィードバックを受けて、スピーカーの低音は初代比で50%強くなっている。ドライバーのサイズは43.5mmだ。マイクは2基から3基に増強され、特に環境音の多い環境での音声認識精度が向上しているという。
本体のセンサー類は、光センサー(アンビエントイコライザー対応)に加えて、温度センサーとSoliセンサーを新たに搭載した。カメラは搭載していないが、Soliセンサーを使うことで「Motion Sense」(ジェスチャー操作)を利用できる。
さらに、Googleも参加しているThread Groupが提唱する家庭内無線通信規格「Thread Radio」にも対応しており、将来的にはProject Connected Home over IPをサポートできる設計となっている。
Google Nestシリーズのデバイスは、寝室に置かれるケースも多いという。そこで、第2世代のNest Hubでは、寝室で使うと便利な機能を複数搭載している。特に力を入れているのが、Soliセンサーを活用した睡眠トラッキング機能だ。
最近は睡眠トラッキング機能を実装するスマートバンドやスマートウォッチが増えている。しかし、腕に時計を付けないとトラッキングできないことを始めとして、継続した睡眠トラッキングに向けたハードルは意外と高い。
そこでGoogleは、基本的には“常置”されるNest Hubを使って睡眠トラッキングを取る手法を考案した。Soliセンサーを使って計測対象者の位置を検出し、睡眠中の寝息やいびきと音声、気温や部屋の明るさを記録し、睡眠の質を判定する。各種センサーのデータはNest Hubの本体内で処理し、処理された「睡眠データ」だけがGoogleに送信されるという。
実装に当たっては、数千人のモニターを対象に10万回を超える睡眠データを取得し、市販/臨床レベルの睡眠トラッカーと同等かそれを上回るパフォーマンスを発揮できたという。
トラッキングの結果は、Nest Hub上で確認できる他、「Google Fit」をインストールしたスマートフォンからも確認できる。トラッキングデータが充実してくると、Nest Hub側から理想的な睡眠ルーティンの提案も行うという。将来的にはFitbit製のスマートバンドとの連携も検討しているそうだ。
新しいNest Hubの購入者は、この睡眠トラッキング機能を「プレビュー版」として2022年まで無料で使える。その間に、有料化も含めてサービスのあり方を検討していくという。
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