「月額0円から」でも大丈夫? iPhone効果は?――楽天グループ2021年度第1四半期決算説明会(2/2 ページ)

» 2021年05月14日 12時00分 公開
[井上翔ITmedia]
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質疑応答ではどのような話が?

 5月13日に行われた楽天グループの決算説明会では、楽天モバイルに関する質問が複数寄せられた。主な質疑応答を以下にまとめる。主な応答者は、楽天グループの三木谷浩史社長(楽天モバイル会長を兼任)と楽天モバイルの山田社長だが、一部の質問は楽天グループの河野常務も答えている。

三木谷氏 質疑に応じる楽天グループの三木谷浩史社長(楽天モバイル会長)

―― データ使用量が増えているという資料があったと思いますが、Rakuten UN-LIMIT VIは段階制の料金プランなので、「(節約のために)データ使用量を減らそう」というモチベーションが働く可能性もあります。4月から始まったばかりなのでデータが出そろっていない所だとは思いますが、傾向に変化はあるのでしょうか。

三木谷氏 始まってからまだ日数があまりたっていませんが、全体的なデータ通信量は増加傾向にあります。ユーザーのビヘイビアー(振る舞い)にはあまり影響は出ていないと見ています。上限が(税別で)2980円と(元々の料金設定が)安いという安心感もあって、どんどん(データ通信量が)上がっていく傾向にあります。20GBをはるかに超える通信を行うお客さまもいらっしゃいます。

 傾向に変化があったら(決算説明会などで)ご紹介しようと思っています。

―― iPhoneの取り扱い後、(売り上げや回線契約の)調子はどうでしょう。

三木谷氏 順調な滑り出しです。

―― 先日、NTTと総務省との接待が問題になりましたが、本件をどう受け止めていますか。

山田氏 今、調査が進んでいるようなので、その結果を待ちたいと思っています。

三木谷氏 私たちとしては、そういうこと(総務省への接待)はないということだけ、つけ加えさせていただきます。

山田氏 楽天モバイルの山田善久社長(楽天グループ副社長)

―― 先ほど「9カ月で42%データ通信量が増えた」という話がありましたが、これは全体的に(通信量が)底上げされているのか、(データ通信を)使う人と使わない人の二極化が進行しているのか、どちらでしょうか。前者の方が収入面ではプラスになると思うのですが……。

河野氏 契約してから(データ通信量が)毎月ひたすら上昇している様子が伺えます。二極化しているのかという話もあったと思いますが、基本的にはほぼ全てのユーザーが時間の経過と共に上昇しています

 5Gの普及が進めば、より(データ通信量は)増加するのではないかと考えています。

―― これから(Rakuten UN-LIMIT VIユーザー)に対する課金が本格的に始まります。そうなるとユーザーの利用動向に変化が出てくる可能性もありますが、現時点において月額無料になりそうなユーザーの比率をデータとしてお持ちであれば教えてください。

山田氏 まだ課金が始まって間もなく、固まったデータもないので、現時点では非開示とさせていただきます。

三木谷氏 (通信容量が1GB以下のユーザーは)極めて少ないです。正直にいうと、もっと多いのではないかと思っていたのですが、良い意味で数字的には(想定を)大幅に下回っています。皆さん、1GB以上使ってくださっているなと。

 一方で、全く使わない「休眠」という人もいらっしゃいます。このような方(全く通信を使わない人)については、どこかのタイミングでやめていただく(強制的に解約する)ことになる可能性もあります。(無料でも)管理コストは必要ですので……。

河野氏 質疑に応じる楽天グループの河野奈保常務
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