常務執行役員法人事業副統括(エンタープライズ/マーケティング担当)の藤長国浩氏は、企業や社会のデジタル化を推進する新たな取り組みについて説明した。中でも新たな取り組みとして打ち出すのが、ヘルスケア分野のデジタル化ソリューション「HELPO」に関する取り組みだ。
HELPOは2020年7月より提供されている、チャット形式で健康相談ができるスマートフォンアプリで、従業員や住民に健康相談サービスを提供したい企業や自治体に向けて提供されている。そのHELPOを今回、MICINという企業との協業でオンライン診療や服薬指導への対応を進め、健康相談からオンライン診療までをワンストップで提供できる仕組みを整えたとのことで、これを通院の困難さや医師の過重労働など、医療業界が抱える課題解決に結び付けたいとしている。
そしてもう1つ、新たに発表されたのが「5Gコンソーシアム」である。ソフトバンクは2021年中に5Gのスタンドアロン運用を開始し、2022年度中には「プライベート5G」を展開予定であるなど、企業の5G活用に向けた環境整備が進みつつあることから、さまざまな業界の課題を解決する5Gソリューションの実証実験に取り組み社会実装を推し進めるべく、5Gコンソーシアムの設立に至ったと藤長氏は話す。
ソフトバンクは2019年より法人パートナープログラムの「ONE SHIP」を展開し、500社のパートナー企業が参加しているというが、5GコンソーシアムはそのONE SHIP会員に加え、5Gに関心を持つ新規会員から参加を募って設立。医療や製造業などさまざまな分野の外部専門家が参加するワーキンググループで議論を進め、社会実装可能な5Gソリューションの実証実験に積極的に取り組んでいる。
ちなみにソフトバンクは、大阪に5Gビジネスを共創するための場として「5G X LAB OSAKA」を設立しているが、こうしたラボと5Gコンソーシアムが一体となった取り組みも今後進めていく方針とのことだ。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.